2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23300075
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
横小路 泰義 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30202394)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | マニピュレーション / 作業スキル / 作業教示 / ロボットハンド / 柔軟物操作 |
Research Abstract |
1.遠隔教示可能なシステムへの拡張 昨年度に設計・製作した折り紙ロボットの機構,特に仮想コンプライアンスと実バネを組み合わせて1~2N程度の微細な力から,20~30N程度の大きな力までを精度よく再現できる機構の動作検証を行い,想定通りの機能を有していることを確認した.また開発した折り紙ロボットにハプティックデバイスを付加して,遠隔教示が可能なシステムを構築した. 2.作業スキル移植の実現と環境適応能力表現の一般化 従来の直接教示法では教示からスキル抽出までがバッチ処理的であった点を改善するため,再生時に部分介入教示が可能となるように教示データに基づくスキル抽出の修正を試みた.具体的には,これまでは教示データから構成された隠れマルコフモデルにより動作を再生する場合の状態遷移は時間経過とともに強制的に行っていたのに対し,隠れマルコフモデルの状態推定をリアルタイムで行う手法を新たに構築し,これにより再生時に教示者が介入してロボットの動きを止めた場合には,推定した状態が勝手に遷移せずにその場に留まれることが確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度に行ったロボット機構の改良に伴って環境適応能力表現の一般化に関する新たな統一的な考え方を着想したため,2か月の繰越申請を行った. 結果としてロボットの軌道生成をこれまでの力センサ情報からだけでなく,位置の変化による修正項を含んだより一般的な定式化を行うことができ,その有効性を検証することができた.遠隔教示可能なシステムへの拡張については,システムのハード面での整備は完了したが,ソフトウェア面での整備がまだ完了していない状況であるため,「蛙」を折る作業を遠隔操作で行うことによるロボットの性能確認は次年度に行うこととした.
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Strategy for Future Research Activity |
遠隔教示可能なシステムへの拡張が完了し次第,遠隔操作によってロボットを介して目標作品である「蛙」が折れるのかを確認する予定である.また製作したロボットの教示の容易性を定量的に評価するとともに,教示された位置と力の軌道が精度よく再生できるかの検証を行う予定である.
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