2012 Fiscal Year Annual Research Report
情報検索における検索語の選択と結果評価の脳活動データの解析
Project/Area Number |
23300088
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中山 伸一 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (60155885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上保 秀夫 筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (00571184)
真栄城 哲也 筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (30361356)
北村 達也 甲南大学, 知能情報学部, 教授 (60293594)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 脳活動 / 情報検索 |
Research Abstract |
昨年度の8人の被験者を対象とした予備実験の結果から得られた実験条件や検索実験と対照実験の実施順序,表示内容およびレイアウトを実験条件とし,本実験を行なった.検索対象となる文章コレクションは,昨年度構築した文章群を基に,適合率の判定やインデクシングしたものである.実験時に使用する実験システムのインタフェースも,予備実験の実施後に改良し,実験者の負担を軽減でき,より効率的にfMRI実験を実施できるようになった.この実験システムは,同様の条件の思考実験にも利用できる. 52人の被験者に対し,脳活動データ実験を実施した.実験時に,脳活動イメージデータの他に,目の状態や動きのデータも取得した.これは,被験者が fMRI装置内で画面に表示される文章を読んでいる状態や,注視点を見ている状態の把握と,データ解析のためである.2通りの異なる実験条件で脳活動データを計測した.2実験の違いは,提示する文章量と,被験者が提示された文章から検索語を考える方法であり,文章を対象とした情報検索時に検索語を考える方法に対応して条件設定をしたものである.これらの2通りの実験条件により,情報検索時の基本的な脳活動パターンが得られ,2通りの実験結果を比較することで,脳活動パターンがより明確に判ると考えられる. 今年度実施した52人の被験者毎に,脳活動パターンデータの解析を行なった.また,今後の検索実験で利用できるように,検索対象とする文章コレクションの文章数を増やした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本実験の実験条件を確定し,実験システムのインタフェースの改良によって実験効率が向上した.さらには,計画していた被験者数を対象とした実験を実施したためである.
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Strategy for Future Research Activity |
前年度から実施している情報検索時における検索語の生成時の脳活動データの計測を行う.また,実験結果の解析を行う. ・本研究の情報検索実験に適した文章データセットの構築を継続し,トピック毎の分類や適合性の判定情報を整理する. ・これまでに実施した実験の解析結果に基づき,実験条件の検証を行ない,より精度の高い実験のための条件について検討し,行動実験および脳活動イメージング実験の実施について検討する.
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