2011 Fiscal Year Annual Research Report
テレビ・コンテンツ分析の情報記号論的研究とハイパー・アーカイブの制作
Project/Area Number |
23300092
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石田 英敬 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (70212892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉見 俊哉 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (40201040)
桜井 均 立正大学, 文学部, 教授 (80595851)
西 兼志 成蹊大学, 文学部, 准教授 (20599550)
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Keywords | 情報学 / 記号論 / メディア論 / コンテンツ分析 / テレビ研究 / マスコミ研究 / アーカイブ研究 / デジタル人文学 |
Research Abstract |
情報記号論の知識の構造化、テレビ・アーカイブ学の体系化を行う本研究の第一年度は以下のとおり実行されて以下の成果を上げた。 1)「理論体系化」:「情報記号論」の基礎理論項目の理論事典の作成作業は、海外共同研究者で著名なメディア哲学者B.Stieglerを共同研究者に毎月1回行われる定例ビデオ会議研究会の組織と、記号論関連研究文献・知見のデータベース化により開始された。 2)「システム開発」:「テレビ・アーカイブ学のためのハイパー・アーカイブ・プラットフォーム ArcheoPLATEAU」を構成する「TVアーカイブの発掘の道具」モジュールの開発を行う「システム開発班」 は、連携先の仏IRIおよび日立ソリューションズ社シニアエンジニアで東大客員研究員の三分一を連携研究者に知識ベースの拡充作業を行い、IRIのソフトMetadataPlayerおよび知識ネットワーク可視化ツールRenkanと連携する「発掘の道具」の共同制作を開始した。 3)「アーカイブ研究」:「TVドキュメンタリーの考古学調査」をテーマに、「日本の素顔」から「NHKスペシャル」にいたるNHKのドキュメンタリー番組のメディア成層の分類を作成し分析調査を開始。さらに今野勉を連携研究者に「放送人の会」の証言ビデオ百数十件を対象に、証言ビデオの書き起こしとTV番組映像とオーラルヒストリー映像とのリンク付けによるアーカイブ実証研究の基礎作業を完了した。 3)「研究交流」:フランスINA、IRIおよびリヨン大学と共同で日本のメディアカルチャーに関する大規模な国際会議「Japanese Media Culture : Catastrophe and Media」を2011年10月にフランス・リヨンで組織して戦後テレビ文化についての発表を研究代表者石田、研究分担者吉見が行った
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際連携組織であるフランスポンピドゥーセンターIRIとの有機的連携およびソフトウエア研究開発の作業、「法相人の会」との証言書き起こしとタグ付け作業など、組織的連携がスムーズに立ち上がり、おおむね順調に研究の初期段階を実現できている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、システム開発のパートナーであるフランスポンピドゥーセンターIRIとの共同開発によるハイパー・アーカイブ・プラットフォームの実現のために研究スタッフの双方派遣やソフトの実証実験とワークショップ、また「放送人の会」の証言ビデオの書き起こし作業の完成を2年目には成し遂げ、具体的な言及番組とのリンク付けや試作アーカイブのデモ、ワークショップの開催などに入っていくことになる。 国際シンポや教育の場での研究成果の発表も二年目にはさらに活発化させる。
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