2012 Fiscal Year Annual Research Report
広島における核・被ばく学研究基盤の形成に関する研究
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23300096
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
小池 聖一 広島大学, 国際協力研究科, 教授 (70274024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水本 和実 広島市立大学, 広島平和研究所, 教授 (20305791)
布川 弘 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (30294474)
川野 徳幸 広島大学, 平和科学研究センター, 准教授 (30304463)
永井 均 広島市立大学, 広島平和研究所, 准教授 (40347620)
小宮山 道夫 広島大学, 文書館, 准教授 (60314720)
石田 雅春 広島大学, 文書館, 助教 (90457234)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 平和 / 原爆 / 被ばく / 史資料 |
Research Abstract |
研究班については、各研究分担者は、主に各自の担当分野においてデータの整理と分析作業を行った。このうち比較的作業が進展した部分について、各研究分担者は、その研究成果の一部を発表した。川野は、広島およびセミパラチンスクでの被ばく証言の分析と比較を行い、「原爆被爆者の体験記・メッセージに関する被爆区分別特徴について」など複数の論文等に成果をまとめた。水本は、核廃絶に向けた動向を分析し「核廃絶に向けた最近の動きと関係国の思惑」などに研究成果をまとめた。小池は、以前、平和思想について分析をおこなった森戸辰男に着目し「森戸辰男の一般教育観」において総合的な思想分析を試みた。布川は、“Defeat and ‘the City of the Dead’”などで英連邦占領軍のヒロシマでの活動記録を分析した。小宮山は、広島の平和教育に関する資料の状況について調査を進めるとともに、原爆投下候補地小倉における平和教育の実態調査を行った。石田は、「広島における被爆建造物の保存運動」において被爆建物をめぐる報道と運動について分析を行った。 これらの研究実績は、いずれも担当分野の一部であり、今後の展開にともなってさらなる成果が期待されるものである。 次に資料整理班については、順調に資料整理を行い、『大牟田稔関係文書目録』資料編1(2013年3月)を刊行した。この結果、戦後広島の平和運動や原爆報道などに関する資料14,066点を新規に公開することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究班については、各担当者が個別の分野において研究を進めた。資料整理班との合同研究会を4回開催し、その際に各自の進捗状況および資料の所在について情報交換を行った。また、研究の進展に応じて、その成果の一部を論文または学会報告で発表した。 資料調査班については、資料の所在確認を行うとともに、関連する文書の目録作成作業を順調に進め、本年度は目録1冊を刊行した。また、本年度は研究班との合同研究会を2012年7月・9月・12月、2013年2月の4回開催し、関係者からの資料の所在情報について聞き取り調査を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
研究班および資料整理班については、おおむね当初の予定通り進捗している。次年度はこうした作業の成果を集約することに重点を置く。 すなわち研究班は、引き続き個別に成果を発表するとともに、共同の研究成果報告書の公表にむけて意見交換や情報共有を進める。また資料整理班は、これまで収集した資料の整理・公開に向けた作業を継続し、さらに目録1冊を刊行し、1万5千点前後の新規資料の公開を実現する。
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Research Products
(23 results)