2013 Fiscal Year Annual Research Report
外部トリガーにより安定・同期化する振動人工遺伝子回路の構築
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23300111
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
花井 泰三 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (60283397)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 合成生物学 / 人工遺伝子回路 / 振動現象 / 理論解析 / 微小流体リアクター |
Research Abstract |
振動現象は、サーカディアンリズムなど生命で広く観察される現象で、振動する人工遺伝子回路を設計・解析することは、生命情報科学でも大変興味深い。本研究では、外部から周期的にトリガーを与え、それにより各細胞の振動周期を同期させ、振動を安定化させる人工遺伝子回路をシステム設計し、分子生物学実験により実証をすることを目的としている。 本年度は、光強度あるいは誘導剤濃度などをトリガーとして、振動現象が同期するように、振動系を設計し、遺伝子組換え等で実現する予定であったが、海外のグループが本研究と同じアイディアを発表したため、急遽、将来の合成生物学の基盤確立に大きく貢献できると考え、本研究を実行するための問題点を明らかにすることに注力した。このため、昨年度試作したマルチステージ微小流体リアクターでのさらなるデータ収集とIPTGおよびアラビノース濃度を変更した振動現象の観測を行った。流体リアクターで振動現象を測定することで、長時間測定を行うと菌体増殖が激しく、測定していた菌体が押し流されてしまう現象は、現状のマルチステージ微小流体リアクターへ改良しても回避が難しいことが明らかとなった。また、5-10分おきに、顕微鏡で位相差画像と蛍光画像を測定し、測定対象菌体内の蛍光値を数値化する作業が必要となるが、この処理は観測者が長時間にわたり手動で行う必要がある。このことが、多数の振動現象の測定には大きな問題であるとわかった。これは、長時間の測定で、細胞が分裂するため、徐々に対象の菌体の場所がずれ、なおかつ二つに分かれるため、従来の画像認識ソフトウェアを少し改良するだけでは、困難であるためである。特に、画像処理ソフトウェアの問題は、振動現象の測定実験回数に大きく制約を与えるもので、新しいアイディアのソフトウェア開発が必要不可欠であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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