2013 Fiscal Year Annual Research Report
筋再生と筋肥大・心肥大を担う筋原線維形成のシグナル伝達機構と分子機構の解明
Project/Area Number |
23300144
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
遠藤 剛 千葉大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (30194038)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | シグナル伝達 / IGF-1シグナリング / 筋原線維 / アクチン線維 / N-WASP / サルコメア蛋白質 / 筋疾患 / 心肥大 |
Research Abstract |
骨格筋筋原線維のアクチン線維形成は,次のようにして起こることをこれまでに明らかにした.IGF-1シグナリングにより,nebulin (Neb)のC末端のSH3ドメイン(Z帯に局在する)にN-WASPが結合し,両者の間でアクチン重合核が形成される.さらにNebに沿ってZ帯からアクチンが重合する.Neb遺伝子の突然変異は先天性筋疾患ネマリンミオパチー(NM)の原因となる.これらの突然変異の中では,特にSH3ドメインを含むC末端側の欠損につながるものが多い.そこでNeb C末端のSH3ドメインの機能的な役割を明らかにするために,SH3ドメインを欠損させたNebΔSH3ノックイン(KI)マウスの解析を行った.これらのマウスでは,一見したところアクチン線維や筋原線維および骨格筋の異常はみられなかった.またN-WASPもZ帯に局在していた.しかしKIマウスの骨格筋では,伸張性収縮を反復して行った後の等尺性張力が低下していた.すなわち伸張性収縮による筋損傷を受けやすくなっていた.この筋損傷がNMにつながる可能性が考えられる.さらにこれらのKIマウスの骨格筋に大きな負荷を長期間にわたってかけた場合には,典型的なNM様の表現型が現れる可能性が考えられる.一方,心筋においては,Nebの代わりに存在するnebulette (Nebt)のSH3ドメインにN-WASPが結合して,N-WASPはZ帯に局在化し,アクチン線維形成に働いていた.骨格筋と心筋におけるN-WASPを介したアクチン線維形成の破綻が,筋疾患や心筋症につながることを実証するために,骨格筋や心筋特異的な誘導性N-WASPコンディショナルノックアウト(cKO)マウスの作製を進めている.これまでに,N-WASPゲノムとターゲティングベクターが相同組換えを起こしたES細胞を樹立し,これらのES細胞を用いてキメラマウスを作製した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] The nebulin SH3 domain is dispensable for normal skeletal muscle structure but is required for effective active load bearing in mouse2013
Author(s)
Yamamoto, D. L., Vitiello, C., Zhang, J., Gokhin, D. S., Castaldi, A., Coulis, G., Piaser, F., Filomena, M. C., Eggenhuizen, P. J., Kunderfranco, P., Camerini, S., Takano, K., Endo, T., Crescenzi, M., Luther, P., Lieber, R. L., Chen, J., Bang, M.-L.
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Journal Title
J. Cell Sci.
Volume: 126
Pages: 5477-5489
DOI
Peer Reviewed
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