2013 Fiscal Year Annual Research Report
柔軟な記号認知と操作のトップダウン大脳制御-サルECoGから拓く比較認知脳科学
Project/Area Number |
23300150
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
長谷川 功 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60282620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中原 潔 高知工科大学, 総合研究所, 教授 (50372363)
北川 純一 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50373006)
川嵜 圭祐 新潟大学, 医歯学系, 助教 (60511178)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | マカクザル / 前頭葉 |
Research Abstract |
文を意味の最小単位(単語)や、さらに単独では意味をなさない要素(文字)の組合せに分節化する(綴る)能力の脳内メカニズムを調べるため、要素の組合せからなる複合記号により物のカテゴリーが表される記号体系を開発した。この系を用いて、物を表す複合記号の要素を順次選ばせる記号分解課題と、要素を連続提示してその組合せが表す物を選ばせる記号合成課題を3頭のニホンザルに学習させた。その結果、物体と複合記号との連想を学習すれば、サルは物を見てそれを表す複合記号の構成要素を選ぶ課題を、1試行目から有意に正答することができた。複合記号の指示対象は、同じカテゴリーの一度も見たことのない物体にも汎化した。さらに2つの要素を選ぶ順序を実験者が指定していないにもかかわらず、サルの要素選択順序には嗜好(一種の書き順)が生じた。これらの課題を遂行中の動物の前頭葉から皮質脳波を多点記録すると、記号分解課題と記号合成課題で、前頭前野の異なる部位に課題特異的にシータ、アルファ、ベータ帯域の応答が観測された。次に、21名のヒト被験者を対象として日本語のかな文字列を、正しい分節の区切りに空白が入った条件と、分節区切りが無い条件で呈示し、機能的磁気共鳴画像法による賦活実験をおこなった。すると、文字列の呈示直後には左シルビウス裂周囲の言語関連領野が広く賦活するが、次第に左角回と左中前頭回に賦活部位が移動する事、また無分節条件では、下前頭葉(特に弁蓋部から島前部にかけて)の賦活が増強することが示唆された。さらに、3頭のニホンザルで記号の等価関係(対称性)にもとづく推論の行動学的実験を行った結果、充分な数の訓練用の刺激で学習させれば、2頭では対称性が成立するものの、1頭では成立しなかった。記号の対称性については個体間の差についてさらなる検討が必要と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(21 results)
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[Journal Article] Alternating zones selective to faces and written words in the human ventral occipitotemporal cortex
Author(s)
Matsuo T, Kawasaki K, Kawai K, Majima K, Masuda H, Murakami H, Kunii N, Kamitani Y, Kameyama S, Saito N, Hasegawa I
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Journal Title
Cereb Cortex
Volume: (in press)
DOI
Peer Reviewed
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