2011 Fiscal Year Annual Research Report
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23300163
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高久田 和夫 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (70108223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 魏 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (60451944)
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Keywords | バイオメカニックス / 人工臓器工学 / 生体物性 |
Research Abstract |
(1)軟組織と接合する人工歯根 ラットの頭蓋骨を利用して,皮膚を貫通するように人工歯根モデルを設置して上皮を貫通する動物実験モデルを開発した.そしてこのような場合でも試験片にメッシュ構造を設ければ,皮下線維組織と試験片を接合できることを確認した.これにより顎顔面インプラントのような臨床的使用条件に近い環境での有効性を示唆する結果が得られた. (2)骨と接合する靭帯再建デバイス ラットの膝蓋靭帯を半割し,その片方を大腿骨に穿孔する骨トンネル内に挿入して固定する動物実験モデルを作製した.そしてキチンを利用して自家腱組織の骨への接合の促進を目指すことの有効性を評価した結果,キチン群で接合強度の増加を見ることが出来た. (3)骨表面および骨内部での骨増生技術 ラットの骨膜にチタン棒を埋植する実験モデルを開発し,チタン棒の表面に種々の生体材料をコーティングしてその効果を評価する実験系を作製した.その結果,従来のハイドロキシアパタイトでは十分な骨接合が実現できなかったものが,新しいコーティング技術では顕著な骨接合が実現できることを確認できた.この方法は臨床応用の可能性がきわめて高いので,特許出願の準備を進め実用化を図っている. (4)組織を栄養する血管の吻合デバイス 簡易に吻合が可能な試作デバイスを開発した.そしてラット頸動脈を対象として吻合実験を行った結果,術後2週までの開存を確認することが出来た.さらにデバイスの改良が進行中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に骨増生技術などは期待以上の成果をみているが,吻合デバイスについては技術的な問題点からまだ3例の開存例しか得られていないので,全体としてはおおむね順調と評価した.
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Strategy for Future Research Activity |
計画としては順調に進んでいるので,大きな変更は必要ないと考えている.実験条件を変化させて最適な条件を探すといった現在の研究計画をそのまま進展させる予定である.
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