2013 Fiscal Year Annual Research Report
心筋組織の発達過程における筋線維構築と収縮特性の統合的解析
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23300172
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
清水 壽一郎 広島国際大学, 保健医療学部, 教授 (80294403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 一文 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (10335630)
片岡 則之 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (20250681)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 心臓 / 心筋細胞内カルシウム濃度 / 左心室圧 / 左心室容積 / X線回折 |
Research Abstract |
引き続きラット新生児心筋のカルシウムハンドリング機構の発達過程解析を行った。出生後の経時的変化について現在解析中である。一般に心筋細胞内カルシウム濃度が高いほど、また、カルシウム濃度一過性上昇の持続時間が長いほど強く大きい心筋収縮が導かれることが知られている。新生児心臓の発達過程でこのような経過が証明できれば、体循環血圧が成長に伴い変化しないことと、成長に伴う心臓サイズの増大が心室壁張力の増大を必要とすることの関連について、ラプラスの法則に基づいて説明できると考える。 またラット成体心筋の収縮特性についての解析も行っている。期外収縮時など連結間隔の短い収縮では、等容性収縮時の左心室圧波形が分離されず、融合した波形として観察される。この時のアクチンミオシン相互作用について、X線回折実験による回折像の解析を行った。X線回折像の解析方法は、これまでに解析した方法により行っている。標本作製については、ラット摘出ランゲンドルフ灌流心標本を用い、左心室内腔に圧トランスデューサに接続した薄いラテックスバルーンを留置し、その内部を水で満たした。一定の左心室拡張期圧が得られるようにバルーン容積を調整し、等容性収縮を行うように設定した。また、洞結節破壊および10%ホルマリン局所注入により房室結節破壊後、心尖部にペーシングサイトを設置した。一定のリズムで刺激を行いつつ、短い連結間隔で刺激を行い、その前後の数心拍について記録したもの、二段脈のように長い連結間隔と短い連結間隔の収縮を繰り返し発生させることで融合した波形を生じさせたものについて解析を行った。現在、解析中ではあるが、融合した波形に一致して、アクチンミオシン相互作用も融合している可能性が高く、心筋の粘弾性による張力の残存というよりも、解離していない収縮蛋白が残存しその張力が残った状態で次の収縮が加重されているものである可能性が高い。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)