2011 Fiscal Year Annual Research Report
診断と治療の両機能を有するナノバブルリポソームを用いる次世代超音波がん治療
Project/Area Number |
23300192
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
丸山 一雄 帝京大学, 薬学部, 教授 (30130040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 秀依 帝京大学, 薬学部, 教授 (10266348)
鈴木 亮 帝京大学, 薬学部, 講師 (90384784)
小田 雄介 帝京大学, 薬学部, 助手 (80505941)
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Keywords | 超音波 / ポソーム / 低侵襲治療 / マイクロバブル |
Research Abstract |
In vivoにおける診断と治療に充分な安定性を持ち、ナノバブルと遺伝子や抗がん剤が共存する構造を持つリポソームを新規開発する。リポソーム内に安定に存在することができて、相変化超音波照射に応答してマイクロバブルに変化できるようなナノバブルミセルを、パーフルオロカーボン(PFC)の組成比を変化させて最適な混合比を検討した。パーフルオロペンタン(C_5F_12 bp:29℃)とパーフルオロヘキサン(C_6F_14 bp:58-60℃)を用量比で1:1で混合した液滴を用いた場合、最も安定で、500nm程度のナノバブルミセルを調製できることが出来た。 フルオラスケミストリーに着目したフルオロリン脂質の合成を行った。F-DPPCの合成及び2F-DPPCの合成に成功した。しかし、収率が非常に低く、効率的な合成法を検討中である。 機能性バブルリポソームの新規調製法の開発と機能評価を行った。DSPC:DSPE-PEG2k-OMe=94:6からなるリポソーム懸濁液とパーフルオロペンタン(C_5F_12)とパーフルオロヘキサン(C_6F_14)1:1液滴(用量比)を混合し、密封チューブ式ホモジナイザーを用いてバブルリポソームを調製した。平均粒径約500nmのバブル製剤が調製できた。密封チューブ式ホモジナイザーを用いる方法は、本研究で見出した新しい調製法で、調製容器はオートクレーブ可能であり、クリーン・ベンチ内で無菌的に調製可能である。今後は、この新規調製を用いて、機能性バブルリポソームの調製を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
パーフルオロカーボン(PFC)ミセルの外殻物質として合成しているフッ化脂質1-Palmitoyl-2-(16-Fluoropalmitoyl)-sn-Glycero-3-Phosphocholine(F-DPPC)および2F-DPPCの収率が低く、収率を上げる合成経路の検討に時間を要した。特に2F-DPPCを用いたバブル製剤の評価にやや遅れが出た。効率化を検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
フッ化脂質1-Palmitoyl-2-(16-Fluoropalmitoyl)-Sn-GlyCero-3-Phosphocholine(F-DPPC)1,2-(16-Fluoropalmitoyl)-sn-Glycero-3-Phosphocholine(2F-DPPC)の合成に関して、高収率合成法の確立を早急に図る必要がある。
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