2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23300208
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小池 康晴 東京工業大学, ソリューション研究機構, 教授 (10302978)
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Keywords | 筋骨格系モデル / 筋電図 / パワーアシスト |
Research Abstract |
H23年度は,筋骨格系モデルを用いて平衡位置とスティフネスから関節トルクを精度よく推定し制御する方法を開発した.推定したトルクを直接用いて手首を動作させると振動的になることを確認し,スティフネスだけを増加させることでトルクをアシストする新しい方法を開発し,論文発表を行った.可動範囲は-30度から30度程度の範囲であれば,精度よく制御できること,また,スティフネスを変化させてトルクをアシストする場合は,ボールを受け取るような環境との相互作用がある条件であっても,少ない回数の学習により自然な状態で受け取れるようになることも確認した.トルクを直接用いて同様のタスクを行わせた場合は,筋肉の使い方が変化していき,これまでとは異なった方法で受け取るようになることも併せて確認した. また,運動データから筋活動を推定するために,手首運動を生成する計算論的モデルを用いて,2点間の運動を再現し,起動だけでなく,筋活動の様々な特徴がヒトやサルで調べられている結果と同様であることを確認した.また,順モデルや逆モデルなどのモデルの構成要素と筋骨格系の特性とのどちらが筋活動に影響を与えるかなど,定量的に解析した.研究成果は国際会議で発表を行った. さらに,在宅でのリハビリテーションを支援するために,データなどを転送できるcloudシステムの構築も行った.iPhoneやAndroid携帯などのスマートフォンや家庭のPCからデータ転送実験を行い,相互にデータをやりとりできることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
H23年度の目標であった.筋骨格系モデルを用いたトルク推定について,新しい制御方法を提案し論文が採択されたことや,運動データだけでなく,筋活動の推定も,これまで知られている様々な特徴が再現できたことにより国際会議での発表を行うことができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでは,インピーダンス特性のうちスティフネスを中心に推定してきたが,運動を行う場合は,粘性特性も重要であるため,粘性の推定も行っていく予定である.さらに,筋活動の推定については,論文発表を行う予定である. H24年度は,リハビリテーション用インタフェースを開発するために,ハプティックデバイスだけでなくiPadのような携帯端末についても積極的に利用していこうと考えている.患者のデータ収集やデータ転送のために,厚労省のガイドラインに従い,システムを構築していく予定である.
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Research Products
(6 results)