2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23300221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
清水 史郎 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (30020134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土岐 仁 秋田大学, 大学院・工学資源学研究科, 教授 (80134055)
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Keywords | passive dynamics / skiing / skidding turn / hip joint |
Research Abstract |
スキーは斜面上で行うスポーツなので、(1)筋肉の収縮を主とした能動型(アクティブ)動作と、(2)重力や慣性力をうまく利用した受動型(パッシブ)動作に分けて考えると、スキーの運動特性が把握しやすい。本研究では、モーターなどの動力を使わず、重力や慣性力を利用した受動型(パッシブ)スキーのターンモデルを開発し、受動型(パッシブ)動作を取り入れたスキー指導法の構築を目的とした。 本年度(初年度)は、「股関節の外転・内転と股関節の回旋による複合モデル」を開発した。この受動型横ずれターンモデルは、あらかじめ左右の脚を内側に回転(股関節を内旋)しておき、それぞれの脚を内側と外側に回転(股関節の内転と外転)できるように四節回転の両てこ機構を用いた。つまりプルーク姿勢から、股関節の内転と外転をおこなうターンモデルである。この機構により、受動型ターンモデルが傾いた側のスキーにトップリフトが生じ、トップリフトした側に横ずれターンすることができた。つまり、外スキーを船と考えれば、内スキーの後端は舵と考えることができる。そして、外スキーの船に対し内スキーが舵を切った状態になり、内スキー後端の抵抗が増してターンしたと考えられる。スキー指導やトレーニングにおいて、どの身体部位をどのように能動的に動作させるかは、ある程度、意識的におこなうことのできる動作である。しかし、スキーターンの切り換え期における受動的な動作は、力のぬきどころであり、スキー指導やトレーニングにおいて、強調されずにきた。本研究による外力や慣性力を利用したエネルギー効率のよい力の抜きどころは、スキー指導やトレーニングの新しい可能性を示唆するものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
受動型横ずれターンモデル(股関節の外転・内転と股関節の内旋による複合モデル)を開発し、論文(査読付き)を投稿した。さらに受動型横ずれターンモデル(股関節の回旋モデル)を開発し、学会発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
受動型横ずれターンモデル(股関節の回旋モデル)につい論文(査読付き)としてまとめる。さらに、新たな受動型横ずれターンモデルを開発する。同時に3次元の動作分析を行い、特に、プルーク角とターン軌跡の関係について予備的研究を行う。
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Research Products
(1 results)