2011 Fiscal Year Annual Research Report
日本舞踊を中心とした身体重心の可視化及び教育支援システムの開発と検証
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23300225
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
丸茂 美惠子 日本大学, 芸術学部, 教授 (70297860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 央 日本大学, 芸術学部, 准教授 (20307888)
入江 寿弘 日本大学, 理工学部, 教授 (60184842)
篠田 之孝 日本大学, 理工学部, 准教授 (80215988)
小沢 徹 日本大学, 芸術学部, 助教 (70584788)
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Keywords | 舞踊教育 / 日本舞踊 / モーションキャプチャ / 3DCG / 動作解析 / 巧みさ / 慣性センサ / 教育支援システム |
Research Abstract |
当該年度に実施した研究課題とその成果は以下の通り。 1.動作解析(1)同一演者・同一演目の経年変化による動作比較:夏期・冬期の2回にわたり本学日舞コース生・卒業生6名(10・20代)を対象に「娘道成寺」クドキをモーションキャプチャで計測し身体重心の変化を追い演者の成長過程を観察した。5本の研究発表を行った。(2)舞踊行為の「巧みさ」の抽出:西川扇藏氏(人間国宝)の「七福神」(前半)をモーションキャプチャで計測し、舞踊における「巧みさ」の物理的な特徴量を解析中。(3)床反力計と組み合わせたモーションキャプチャ動作解析:当該研究費によって冬期に新たに設置した床反力計を用いて舞踊技法くオスベリ×巴回り>をモーションキャプチャと同時計測し、床反力と身体重心の動きの関係を定量的に解析中。本研究の目的である動作の可視化及び教育支援システムを構築する上で非常に有用な情報になりうる。 2.教育支援システムの開発(1)動作の可視化による教育支援システムの開発:身体重心に着目した可視化システムの構築を行い、先生と生徒の動作を比較できる環境を整備。1本の査読論文、4本の研究発表を行った。(2)イメージトレーニング・システムの開発:当該年度は実施せず。(3)センサーを用いたリアルタイム計測による3DCGの開発;当該研究費で購入した慣性センサを用いてトラッキングの継続方法を検討し、モーションキャプチャのカメラ画像から消えた特徴点の再抽出が可能となった。3本の研究発表を行った。 3.教育支援システムの検証(1)モーションキャプチャ利用のフィードバック・ループの検証:「娘道成寺」クドキの被験者6名(1-(1)の被験者)を対象にく腰><胸><間><目線><表現>を重点的に観察し、夏期・冬期の2回にわたりアンケート調査を実施した。なお、2回目では観察部位としてく背中>を追加した。(2)開発された教育支援システムの検証:当該年度は実施せず。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画調書の「研究計画・方法」に則って実験並びに研究をほぼ予定通りに実施している為。なお、東日本大震災の財源確保のため交付額の配分が2回に分けて支払われたことによりフォースプレート(床反力計)の購入が冬期にずれ込んだ点、また補助金の査定により研究計画・内容の縮小をはかった点を考慮した自己評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
《今後の推進方策》(1)研究計画書の「研究経費」《研究費の妥当性》で述べたように今後は学会発表並びにその論文化をはかり、本研究課題を推進する。(2)上記「9.研究実績の概要」で述べた「(2)舞踊行為の「巧みさ」の抽出」においては本年度本学の助教に採用された三戸勇気氏(当該年度は連携研究者として参加)を研究分担者として受け入れ、「巧みさ」の物理的な特徴量解析の人的補強をはかる。 《遂行上の問題点》大きな問題点はない。ただし、査定により縮小された補助金で当該研究を遂行するには国際学会発表の経費(旅費・論文の翻訳代)等の削減をはかることになろう。
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Research Products
(13 results)