2014 Fiscal Year Annual Research Report
野球における選手の能力を最大限に生かす最適バットの選定に関する研究
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23300230
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
前田 正登 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (90209388)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | スポーツ科学 / 野球 / バット / 選定 / スイング速度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,従来から申請者が提唱する最適なバット選びに関する仮説を修正した野球選手の能力を最大限に生かす最適バットの選定に関する新たな仮説を検証するものであった。また,すべての野球選手や野球愛好者に幅広く適用できるように,最適なバット選びに関する理論を構築することを目指すものでもあった。 昨年度は,既に製作した実験用バットを用いて,野球選手を対象に,バットの特性を様々な条件で設定し,それら特性条件の下でボールを打撃する実験を行った。打撃時の選手のスイングを高速度ビデオカメラを用いて収録しスイング中のバットおよび飛来するボールの挙動を3次元動作解析した。 本年度は,まず,昨年度に収集したデータを分析した。分析にあたっては,スイングのどの時点でボールを打撃しているのか,あるいは,バットのどの位置でボールを打撃しているのかといった,ボールを打撃することの正確性を観点に進めた。 分析の結果,バットの特性を変化させるとそれに伴いバットのヘッド速度も変化しており,従来の報告と同様の結果を示していたが,ボールインパクト時のバットとボールの位置関係に代表される打撃の正確性については,被験者内で打撃点が大きくばらつく者が多く,バットの特性を変化させてもすべての被験者が一様の変化となることは認められなかった。また,被験者の中には,バットの慣性モーメントに応じてバットの軸上で打撃位置が変化する者がみられた。本研究で使用したバットは「実験用バット」であり,被験者がバットの外観からその中身や構造を知ることはできない。それにもかかわらず,あたかもバットの重心位置を予想したかのような位置でボールを打撃していた被験者がいたことは極めて興味深い結果であり,本研究により得られた知見の1つであった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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