2011 Fiscal Year Annual Research Report
大腿部深層筋である中間広筋を含む大腿四頭筋機能の総合的な解明
Project/Area Number |
23300239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
秋間 広 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (40292841)
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Keywords | 大腿四頭筋 / 中間広筋 / 筋機能 / 筋活動 / 筋力発揮 |
Research Abstract |
本年度は,1)膝関節屈曲時の中間広筋を含む大腿四頭筋の筋活動に関する研究,2)低強度の等尺性筋力発揮時の大腿四頭筋における神経筋活動に関する研究,3)中間広筋を含む大腿四頭筋の筋形状に関する屍体を用いた研究についての実験を行った.それらの研究課題については,学会での研究発表や論文として成果を発表した. 本研究課題の目的は,これまで明らかにされていなかった大腿四頭筋の深層部にある中間広筋の筋活動を我々が世界に先駆けて開発した技術を用いて検討することにある.上記に示したテーマは申請の際に設定したテーマであり,それらの研究テーマを順調に検討することができた.第一の研究課題に関して,中間広筋が膝関節の屈曲に作用しており,おそらく膝関節を固定する役割を有している可能性があることが明らかとなった.第二の研究課題に関しては,先行研究において長時間・低強度運動時には大腿直筋対外側広筋+内側広筋間で交代しながら運動を行うことが先行研究で示されていたが,本研究課題では,大腿四頭筋で活動動態が唯一明らかにされていなかった中間広筋の情報を加えることにより,大腿四頭筋の全ての筋の活動を明らかにした.その結果,低強度・長時間運動では大腿直筋対中間広筋+外側広筋+内側広筋という組み合わせで活動交代をしながら,筋疲労に備える神経筋系の機序があることが明らかとなった.第三の課題では筋形状のパラメータの一つである筋束長の精度について,屍体(5体・8肢)を対象に超音波エコーによる推定法と屍体を用いて筋束長を直接測定する方法を比較することにより推定法の精度を検討した.その結果,超音波エコーによる推定法においても十分に精度良く推定できることが明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた実験を順調に進めることができており,また,その成果が学術論文や学会発表として公表することができているため.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定と大きな変更はない.申請の際に計画した実験を行っていくことと同時に得られた研究結果を学会や論文として発表していくこと積極的に行っていく予定である.
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