2012 Fiscal Year Annual Research Report
「生物多様性戦略」に向けた持続可能な開発のための教育(ESD)に関する総合的研究
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23300291
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
阿部 治 立教大学, 社会学部, 教授 (60184206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諏訪 哲郎 学習院大学, 文学部, 教授 (00129222)
降旗 信一 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (00452946)
高橋 正弘 大正大学, 人間学部, 准教授 (10360786)
朝岡 幸彦 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60201886)
岡島 成行 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (60316338)
鈴木 敏正 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 名誉教授 (70093648)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 環境教育 / ESD / 持続可能性 / 生物多様性 / 持続可能な開発 |
Research Abstract |
本年度は、初年度に設置した生物多様性研究会での議論および検討を発展進化させ、新たに学校教育や教師教育、教科教育における生物多様性教育の在り方についての研究を中心に進めるため、下記のような研究活動を実施した。 学校教育においては、「環境に働きかける実践力」育成のための生物多様性教育実践の柱となる教科・領域における体系的・総合的な学習カリキュラムの在り方を中心として、理論面ではリジリアンス論の環境教育的位置づけの検討を行った。実践面では、東日本大震災の津波被災地である宮城県気仙沼市、南海トラフ地震の津波想定高の予想地変更により大幅な名濃彩教育の見直しが行われる高知県黒潮町において調査を行った。(降旗) 北京で8月に開催した東アジア環境教育ワークショップに参加し、「生物多様性教育における教具」について、日中韓の環境教育実践者と交流を深めた。(諏訪) 環境教育と開発教育を統一するESDという視点から「生物多様性教育」の課題を解明するために、国際開発・開発教育論の再検討と理論的・実践的課題、生物多様性と持続可能性を統一する環境教育の課題、ESD論の再検討と教育学的発展課題について論文としてまとめた。(鈴木) 学社連携・融合を含む地域における総合的な環境教育(すなわちESD)として実践されている生物多様性教育の事例として、福井県勝山市、長崎県対馬市などの事例を調査し、生物多様性教育におけるESDの可能性について検討した。(阿部)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学校教育や教師教育、教科教育における生物多様性教育のあり方について、国内外の各地において事例の収集や分析を行い、それをもとに、生物多様性教育のための実践的なカリキュラム・プログラムの可能性をより具体的に提示するための考察を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、生物多様性教育に関するこれまでの研究成果を踏まえ、地域固有の価値としての生物多様性を対外的に発信する方法に着目して調査・分析を行い、主としてコミュニケーション・普及啓発のあり方についての研究を中心に実施する。
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