2012 Fiscal Year Annual Research Report
学習スタイルと援助行動モデルに基づいた授業外外国語学習支援環境の構築と評価
Project/Area Number |
23300304
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
安浪 誠祐 熊本大学, 大学教育機能開発総合研究センター, 准教授 (00290833)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合田 美子 熊本大学, 大学教育機能開発総合研究センター, 准教授 (00433706)
山田 政寛 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (10466831)
畑 耕治郎 大手前大学, 現代社会学部, 准教授 (50460986)
松河 秀哉 大阪大学, 全学教育推進機構, 助教 (50379111)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 学習環境 / 外国語教育 / 学習スタイル / 自己調整学習 / ソーシャルメディア |
Research Abstract |
本研究の目的は、学習者個々の学習スタイルや援助行動モデルに基づき、外国語学習における授業外学習を促進させるための学習支援環境の構築とその評価である。具体的には、社会的スキルや自己調整学習を含めた学習スタイルと援助行動支援を踏まえ、ソーシャルメディアをプラットホームにした外国語学習支援システムの構築を行い、その評価を行う。本システムを開発・運用することで、学習者に適切なコミュニティ形成支援が可能となり、継続的な学習活動を支援することが期待される。 研究プロジェクト2年目の平成24年度は、これまでの研究成果を踏まえソーシャルラーニング支援システムを設計、開発した。社会的スキルと自己調整学習を踏まえたソーシャルラーニング適応度の尺度項目の精査と妥当性検証を行い、平成24年度研究実施計画項目(1) 外国語学習環境のプロトタイプ開発を進めた。また、同研究項目(2) プロトタイプの形成的評価については、ソーシャルラーニングを有意味に活発化させるために、社会的存在感と共に認知的存在感を高めるための支援に関する実証実験を行った。個人の学びと社会的な学びを融合させ、相乗的に学習の効果を高めるために、プレソーシャルラーニング活動に注目し支援機能を開発した。システムの機能設計にあたり、Chatbot(Eliza)を学習テキストおよびソクラテス問答法を踏まえ改良しプロトタイプを作成した。本プロトタイプに関し、約200名の大学生を対象に実証実験を行った。その結果、プロトタイプの使用により、学生の発言数が有意に増え、ソーシャルラーニング活性化に繋がる可能性が示唆された。これらの成果をソーシャルラーニングシステム設計に反映し、開発を行った。本研究成果の意義として、開発したソーシャルラーニング支援システムという学習環境を通し、ソーシャルメディア活用学習の効果的な促進に寄与できると考える。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度研究計画で示した2項目について、分析考察およびシステム開発が終わっているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、昨年度開発したシステムの検証を行う。各機能の有効性を検証するため、実験条件を操作しながら実証実験を行う。しかし、実験環境だけでなく、実際に授業外でのシステム活用による効果を検証する必要があるだろう。そこで、学生の授業外での学習方法およびソーシャルメディアの活用法なども調査し進めていく予定である。
|
Research Products
(4 results)