Research Abstract |
本年は(1)作成者・メンター・機関の支援プログラムの開発と公開,(2)ポートフォリオの継続的活用のための支援プログラム更新ワークショップ)のプロトタイプ開発,の二点を研究実施計画として立てた.まず,(1)については,作成者に対しては,TP作成の第一段階となる事前課題の作成支援プログラムの稼働を開始し,実際に8ワークショップ計70名近くの参加者が利用した,また,メンター・機関の支援プログラムとしては,ワークショップを円滑に進めるためのシステムを提供した.これらにより,ワークショップの参加者,企画者,運営母体の省力化がはかられた.また,TPの導入プロセスについての研究論文を発表し,FDに関する国際的雑誌に採択され出版された.しかしながら,システムの安定性等の課題も判明し,次年度は引き続きTP作成における作成者,作成支援者両方の支援体制の強化をはかりたい. また,(2)については,四国地区教職員能力開発ネットワークでの更新ワークショッププログラム提供をはじめとして,本科研において提案を行った更新ワークショップのプロトタイプに準じた形式のワークショップが少なくとも3機関において実施された.更新ワークショップは,TP作成ワークショップにおいてTPの作成を行った人々の次の支援プログラムとして,適切な時期にその実施を実現できたと言える.また,TPの更新に伴う心理状況として「研究やその他の活動についても振り返り,可視化し,将来について考えたい」というニーズに応えるため「アカデミック・ポートフォリオ作成ワークショップ」についてもプロトタイプ提案を2012年1月に行った. 以上,本年の計画は順調に実施され,実際のニーズに応える形で成果を挙げたといえる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は(1)作成者・メンター・機関の支援プログラムの開発と公開,(2)ポートフォリオの継続的活用のためのプログラムのプロトタイプ開発の二点を計画した.いずれも公開,提案を行い,(1),(2)とも既に複数の機関において本研究の提案を受けた実践が行われている.よってこの判断とする.
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Strategy for Future Research Activity |
本年後半において,プログラム開発を依頼している業者の納品遅延が多かった.また,特にワークショップの支援プログラムについては課題のある部分が判明している.今後は,業者の変更を行い,よりよい支援プログラムを目指す.
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