2014 Fiscal Year Annual Research Report
佐賀・出雲・盛岡南部の明治期における在来鉄産業技術の展開と地域社会変動の分析
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23300319
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
脇田 久伸 福岡大学, 理学部, 非常勤講師 (50078581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗崎 敏 福岡大学, 理学部, 准教授 (20268973)
高崎 洋三 佐賀大学, その他部局等, 名誉教授 (30124811)
中村 政俊 佐賀大学, その他部局等, 名誉教授 (50038080)
小野寺 英輝 岩手大学, 工学部, 准教授 (50233599)
青木 歳幸 佐賀大学, 地域学歴史文化研究センター, 特命教授 (60444866)
長野 暹 佐賀大学, その他部局等, 名誉教授 (80039221)
沼子 千弥 千葉大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (80284280)
相良 英輔 佐賀大学, 経済学部, 客員研究員 (70124071)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 幕末・明治期 / 在来知と外来知 / 佐賀・出雲・盛岡南部 / 地域鉄産業技術 / 史学・分析科学 / 蛍光X線分析 / ICP-MS分析 / 希土類元素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究グループは在来の技術や経験(在来知)が日本の近代化へ及ぼした具体的影響を探るべく貴研究助成を受け、文系・理系の融合研究で国内・東アジアの研究者を含めた国際共同研究を行い、在来知の外来知受容と融合及び展開を鉄産業、医療技術等の具体例から探り成果を上げてきた。 我々は江戸末期の製鉄技術を活かした鉄づくりを続けていた佐賀・出雲・盛岡南部の3地域で行われた地域鉄産業技術の展開を史学・分析科学・情報学・システム科学の4分野による共同研究でグローバルに解明し、3地域の鉄産業の展開を在来知(在来技術と経験知)の外来知受容・融合および展開という観点から研究を行ってきた。その結果、シンクロトロン光(SL光)及び可搬型蛍光X線分析とICP-MS分析法による極微量希土類元素分析から佐賀では在来知が反射炉築設とそれに伴う鉄製大砲の製造を可能にした展開を、出雲では在来知のたたら製鉄技術による鉄製品の評価と他地域への伝播を議論した。まず、SL光蛍光X線分析と可搬型蛍光X線分析から全ての試料の非破壊分析を行い、ストロンチウム(Sr)も含む微量元素を検出した。次にICP-MS分析法から出雲地域のたたら製鉄による鉄塊と盛岡南部で採取された古銭が同じ傾向の希土類元素含有量比を得た。このことから、盛岡南部地域で採取された古銭は、砂鉄で造られた可能性が考えられた。鍋島徴古館の鉄製砲弾と薩摩藩所有のフライホイールおよび標準鉄試料が同じ希土類元素含有量比を示した。一部の含有量比は異なるが全体的な傾向が似ていることから、鍋島徴古館の鉄製砲弾は佐賀藩製でない砲弾である可能性が4分野の共同研究で示された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)