2011 Fiscal Year Annual Research Report
アマチュア菌類学のための支援情報基盤と遺伝情報つき地域エキシカータ作成の試み
Project/Area Number |
23300333
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka Museum of Natural History |
Principal Investigator |
佐久間 大輔 大阪市立自然史博物館, 学芸課, 主任学芸員 (90291179)
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Keywords | 菌学教育 / インベントリー / アーカイブ / DNAバーコーディング / アマチュア研究 / 顕微鏡資料 / 自然史標本 / タイプ標本検討 |
Research Abstract |
日本の菌類生物多様性の解明において、アマチュア研究者の担う役割は大きい。アマチュア菌類学のために有益な参考資料の提供拠点として博物館を活用するのが本研究である。 1.本郷コレクションの現状調査と公開準備 日本のきのこ相解明の上で、故本郷次雄氏は重要な役割をはたし、彼の作成した図鑑や論文が、職業研究者、アマチュアともに現代の日本菌類学の基礎となっている。そこで、本郷氏が収集した菌類標本約6500点、水彩画1100点、ノート60冊について、デジタル化を進めている。年度内に標本の1/3、水彩画の1/2、ノートの9割程がデジタル化を完了している。一部の画像についてはそれぞれの分野の研究者に預け、現在の知見に基づいた再評価を行いつつある 標本番号や種名をキーとして、検索公開可能なシステムを準備中である。 2.本郷標本の分割寄贈先の探索と、状況の確認 本郷標本はタイプ標本が国立科学博物館に移管されている他、ニュージーランド、小笠原などの調査行の関連標本が国立科学博物館にあることが分かった。このほか、共同研究者であった長澤栄史氏の所属する鳥取県立菌蕈研究所にも標本と海外参考標本が移管されていた。これらの標本も自宅標本と同様に虫害を受けていた。日本菌類相解明史の証拠標本確認作業として重要である 3.菌類バーコーディングに関する予備的な調査ITS2領域のバーコーディングに関し、生サンプル、乾燥標本、凍結乾燥標本、また本郷標本なと古い標本でDNA検出ができるのか検討を行った。 4.標本の価値に関する検討と普及教育 標本の価値についてアマチュアの理解を得るためのテキスト執筆と公開研究会などを試みた。また震災を契機として自然史標本全体への認識向上を論じた。 5.エキシカータの準備 学習用標本の作製、配布に向けて、利用者へのヒアリングを試み、単純な凍結乾燥標本よりも顕微鏡観察に特化した資料の希望が強かった。同時に過去の模型など学習資料について研究した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本郷標本関係資料の整理および研究はかなり順調に進展している。一方で、エキシカータの作成については利用者の意見を入れ、見直しているため。しかし、見直しによってより利用者ニーズに則した展開が可能と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
エキシカータについては最適なものを提供する為にアンケートなどの声を分析して、提供携帯をじっくり検証する。画像などのネット提供については、博物館などでの展示利用も含め展開していく。
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Research Products
(8 results)