2012 Fiscal Year Annual Research Report
胃がんのマウスモデルとヒト血球DNAメチル化の解析
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23300342
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
湯浅 保仁 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80111558)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 胃がん / DNA / メチル化 / 血球DNA / エピジェネティクス / マイクロRNA |
Research Abstract |
1.新たながんのバイオマーカーとしての血中マイクロRNA量と胃がんとの関連に関する研究 我々はヒトの未分化型胃がん(DGC)に形態学的にも分子生物学的にもよく似た胃がんを発症する世界初のマウスモデル(DCKO)を作製した。最近、がんの新たなバイオマーカーとして血中のマイクロ(mi)RNA量が注目されているので、我々の胃がんマウスモデルを用いて、胃がんの早期診断に利用可能な血中miRNAの候補の同定を試みた。始めに担がんマウスと正常コントロールマウスの血清をmiRNAマイクロアレイで比較して、担がんマウスで高く、コントロールマウスで低い複数のmiRNAを候補とした。次に定量的PCRで個別のマウスの血清中miRNAを定量した結果、4個のmiRNAが進行がんだけでなく、早期でも違いを示し、有益ながんのバイオマーカーとしての可能性を示した。現在、上記のmiRNAについて、ヒト胃がん患者と非がん対照者の血漿中での量を定量的に測定し、胃がんの早期診断などに応用できるかを解析している。 2.エピジェネティクス治療薬のスクリーニング DGCの遺伝子発現プロファイルを解析した結果、がんで高頻度にエピジェネティクス変化を受けている遺伝子群の発現低下と、それらのエピジェネティクス変化を制御する遺伝子群の発現上昇が認められた。そこで、エピジェネティクス治療薬をDGC由来細胞株に処理した。p53ノックアウトマウス胎仔胃粘膜上皮由来細胞株(Trp53-/-、造腫瘍能なし)とDCKOマウスのDGC由来細胞株(Cdh1-/-Trp53-/-、造腫瘍能あり)にDNAメチル化阻害剤、HDAC阻害剤などの既存のエピジェネティクス治療薬を処理した結果、DNAメチル化阻害剤がマウスDGC細胞株に対してのみ細胞増殖抑制を示した。今後、臨床応用可能なエピジェネティクス治療薬の検索を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.胃がんにおけるエピジェネティクス変化とそのバイオマーカーとしての応用 新たに、最近注目されている血中miRNAレベルに着目し、胃がんマウスモデルにおいて、バイオマーカーとして有望な4個のmiRNAを同定できた。 2.未分化型胃がん(DGC)マウスモデルの解析と応用 マウスモデルDGCの遺伝子発現プロファイルを解析した結果、ヒト胃がんで高頻度にエピジェネティクス変化を受けている遺伝子群の発現低下と、それらのエピジェネティクス変化を制御する遺伝子群の発現上昇を認めた。この結果よりDGCの発症にはエピジェネティクス変化が重要な役割を果たしていることを明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
1.胃がんにおけるエピジェネティクス変化とそのバイオマーカーとしての応用 平成25年度は最終年度になるので、胃がんマウスモデルで同定した4個のmiRNAについて、ヒト胃がん患者と非がん対照者の血漿中での量を定量的に測定し、ヒト胃がんの早期診断などに応用できるかを解析する。 2.未分化型胃がん(DGC)マウスモデルの解析と応用 DGC由来細胞株の培養系と免疫不全マウスにおける移植系を用いて、複数のエピジェネティクス治療薬の抗腫瘍効果を検索して、臨床応用可能な治療薬の開発を目指す。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Inhibition of histone demethylase JMJD1A improves anti-angiogenic therapy and reduces tumor associated macrophages.2013
Author(s)
Osawa T, Tsuchida R, Muramatsu M, Shimamura T, Wang F, Suehiro J, Kanki Y, Wada Y, Yuasa Y, Aburatani H, Miyano S, Minami T, Kodama T, Shibuya M.
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Journal Title
Cancer Res.
Volume: in press
Pages: in press
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Insulin-like growth factor 2 hypomethylation of blood leukocyte DNA is associated with gastric cancer risk.2012
Author(s)
Yuasa Y, Nagasaki H, Oze I, Akiyama Y, Yoshida S, Shitara K, Ito S, Hosono S, Watanabe M, Ito H, Tanaka H, Kang D, Pan KF, You WC, Matsuo K.
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Journal Title
Int J Cancer
Volume: 131
Pages: 2596-2603
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] DNA methylation in peripheral blood: a potential biomarker for cancer molecular epidemiology.2012
Author(s)
Li L, Choi JY, Lee KM, Sung H, Park SK, Oze I, Pan KF, You WC, Chen YX, Fang JY, Matsuo K, Kim WH, Yuasa Y, Kang D.
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Journal Title
J. Epidemiol.
Volume: 22
Pages: 384-394
DOI
Peer Reviewed
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