2013 Fiscal Year Annual Research Report
DNA損傷修復経路における合成致死性を応用した乳癌の化学療法に関する研究
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23300358
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
太田 智彦 聖マリアンナ医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60233136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朴 成和 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (50505948)
津川 浩一郎 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (60313657)
中田 慎一郎 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70548528)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | DNA修復 / 合成致死性 / 癌化学療法 / 乳癌 / 非癌遺伝子依存性 |
Research Abstract |
本研究はDNA修復経路における合成致死性を利用した治療を開発するために、DNA損傷性薬剤に対してそれを補完する因子の機能不全を同定することを目的としている。 平成25年度はDNA二本鎖切断損傷(DSB)局所へのBRCA1の安定維持に必要な、BARD1とLys9ジメチル化ヒストンH3(H3K9me2)の結合を介した新規メカニズムを発見した。放射線照射したHeLa細胞のクロマチンを可溶化、BARD1抗体にて免疫沈降し、結合するヒストンの修飾をウェスタンブロットにてスクリーニングしたところ、H3K9me2を同定した。この結合はH3K9me2と結合するHP1γを介しており、BARD1のBRCTドメインに存在するPxVxLモチーフとHP1γのChromoshadowドメインの直接結合が明らかとなった。HP1との結合を阻害するBARD1のミスセンス変異体発現細胞ではBRCA1/BARD1および相同組換え修復のエフェクターであるRAD51のDSBへの集積が阻害され、PARP阻害剤に対する高感受性が認められた。さらに、H3K9me2ヒストンメチルトランスフェラーゼ阻害剤であるChaetocinおよびUNC0638によってIR照射後のBRCA1およびBARD1の損傷局所への集積は阻害され、殺細胞効果においてChaetocinおよびUNC0638とPARP阻害剤の相乗効果が認められた。これら阻害剤によるBRCA1機能の障害とPARP阻害剤が合成致死をきたしている可能性が考えられ、がん治療への応用が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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