2013 Fiscal Year Annual Research Report
光導波路素子を用いたメタンの高感度計測法の創出と植生からのフラックス計測への応用
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23310006
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 けんし 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (10303596)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | メタン / 地球温暖化 / レーザー分光 / フラックス / 植生 |
Research Abstract |
25年度は、波数領域3095 - 3095.7 cm-1において13CH4および12CH4のスペクトル計測を行った。その結果をもとに、3095.440 cm-1と3095.653 cm-1において13CH4のスペクトルピークが観測できたものの、前者の吸収線はすぐ横にある3095.371 cm-1の12CH4の吸収線からの干渉を受けやすいことが分かった。セル圧力を 1.4 kPaまで減圧することで圧力広がりを抑えた条件においてスペクトルを測定し、詳しい解析を行うことにより、13CH4信号に与える12CH4信号の干渉を最小限に抑えながらアスペクト比を見積もることができた。本研究では、3095.653 cm-1において13Cメタンを検出し、3095.371 cm-1において12Cメタンを検出することにより、安定炭素同位体比分光計測を行うことにした。分子分光データベースHITRANを精査した結果、これらの遷移の基底状態の回転量子数はほぼ等しいため、装置やシステム温度の熱ドリフトによる同位体比の決定精度への影響が小さく抑えることができる。 25年度はさらに、12CH4を対象にしたフィールドでの計測を実施した。フィールド計測は、滋賀県大津市にある京都大学桐生水文試験地で行った。ヒノキの葉群およびヒノキリンの林床土壌からのメタンフラックスを、閉鎖循環型チャンバーにより計測し、森林生態系におけるメタン動態に関する知見を得ることができた。特に、ヒノキの葉群からは有意なメタンの放出・吸収が観測されなかったことから、近年の研究で指摘されている、好気的条件で生育する植生からのメタン放出に関して、ヒノキは該当しない種であることが示された。この結果は、葉のサンプリングとガスクロマトグラフィーを用いた培養実験と整合的であることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] Eddy covariance observation of methane exchange in a boreal and a temperate forest ecosystem2013
Author(s)
Hiroki Iwata, Yoshinobu Harazono, Yoshiko Kosugi, Masahito Ueyama, Masayoshi Mano, Keisuke Ono, Ayaka Sakabe, Hirohiko Nagano, Kenshi Takahashi, and Akira Miyata
Organizer
Synthesis Workshop on the Carbon Budget and Forest Ecosystem in the Asian Monitoring Network (The 20th Anniversary of the Takayama Site) in Takayama, Gifu, Japan
Place of Presentation
Hida earth wisdom center, takayama, Gifu, Japan
Year and Date
20131024-20131026
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