2013 Fiscal Year Annual Research Report
個体群理論に基づく銀ナノ粒子の水環境生態リスク評価
Project/Area Number |
23310026
|
Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
柏田 祥策 東洋大学, 生命科学部, 教授 (20370265)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 和哉 東洋大学, 生命科学部, 講師 (10581613)
坂本 正樹 富山県立大学, 工学部, 講師 (20580070)
廣津 直樹 東洋大学, 生命科学部, 准教授 (40584389)
立田 晴記 琉球大学, 農学部, 准教授 (50370268)
長坂 征治 東洋大学, 生命科学部, 教授 (60534013)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | ナノマテリアル / 生態毒性 |
Research Abstract |
●活性汚泥 馴養した活性汚泥に対する銀ナノ粒子のMBCは、5 mg/Lであった。ニューキノロン系抗生物質の馴養した活性汚泥に対するMBCを求めたところ640 mg/Lであった。一方、回分実験では銀ナノ粒子 0.1 mg/L以上で、連続実験では、銀ナノ粒子 0.5 mg/Lおよび1.0 mg/Lでアンモニア酸化阻害と亜硝酸酸化阻害が認められた。 ●微細藻類 高濃度(150 ppb)の銀ナノ粒子曝露条件下においても生育が認められた。曝露する銀ナノ粒子濃度の上昇に比例して増殖が開始するまでの誘導期が長くなり、150 ppbの曝露区では、培養開始から200時間以上経過した後に細胞の増殖が認められた。 ●植物 播種後1週のイネに、銀ナノ粒子(0-0.5 mg/L)を水耕液中に添加したところ、イネの根は濃度依存的に伸長が阻害されており、0.05 mg/Lという低濃度処理区でも未処理区に比べて有意な伸長阻害が確認された。銀ナノ粒子および同濃度のAg+で処理した根では、NH4+の吸収速度が低下しており、根の表面細胞へのダメージが確認された。 ●水生無脊椎動物 繁殖阻害試験は,純繁殖率と成熟までの生存率に対するEC10,内的自然増加率がゼロになるときの銀濃度を算出した.急性遊泳阻害試験と同様に,各毒性値は銀イオン濃度を用いて算出すると銀ナノコロイドと硝酸銀が近い値を示すことが分かった.総銀濃度で考えると,銀ナノコロイドの純繁殖率へのEC10は48-h EC50の7-10倍となった. ●魚類 銀ナノ粒子曝露の結果,体調の減少,心拍数の低下,虚血および後湾症がみられた。酸化ストレスマーカーであるSOD,CATおよびGSHの活性は対照区と比較して有意に減少しており,曝露区においてROS産生の初期経路における酸化ストレスであることが示唆された。曝露区において個体群増殖速度が低下することが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|