2013 Fiscal Year Annual Research Report
DNA損傷応答持続を制御するヒストンジメチル化修飾の分子機構解明
Project/Area Number |
23310038
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
鈴木 啓司 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 准教授 (00196809)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 放射線 / DNA損傷 / 情報伝達 / ヒストン / メチル化 |
Research Abstract |
放射線照射により誘発されたDNA二重鎖切断は、ATM依存的なDNA損傷応答経路を活性化する。DNA損傷修復にともないDNA損傷応答も不活性化していくが、残存するDNA損傷部位ではDNA損傷応答が持続し、細胞の放射線応答において必須の役割を果たす。そこで本研究では、DNA損傷応答の持続に、ヒストンジメチル化が関与することを明らかにしようとした。まず、ヒストンジメチル化の役割を特定するために、DNA損傷応答因子の集積に関わる53BP1蛋白質のTudor領域に着目し、mCherryタグのついたTudor領域を発現させて、ジメチル化ヒストンへの集積を確認した。この際、独自に開発したマイクロ照射法により、細胞核内に局所的にDNA損傷を誘起し、ドット状の照射領域にmCheryの蛍光が集積するのを確認した。さらに、この領域に、ヒストンジメチル化に係わるG9aも集積することを見いだした。G9aはヒストンH3のリジン9をジメチル化する酵素で、G9aの特異的阻害剤を用いた検討から、G9aが、DNA損傷応答持続に重要な役割を果たしていることを確認した。また、DNA損傷応答領域では、ヒストンH3リジン9のジメチル化も亢進していることから、DNA損傷部位に何らかのメカニズムでG9aがリクルートされ、DNA損傷周辺のクロマチン領域でヒストンH3リジン9のジメチル化が促進され、その結果、Tudor領域を持つ53BP1の集積が持続し、DNA損傷応答反応も持続することが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Significance of p53-binding protein 1 (53BP1) expression in thyroid papillary microcarcinoma: association with BRAFV600E mutation status.2013
Author(s)
Mussazhanova Z, Matsuda K, Naruke Y, Mitsutake N, Stanojevic B, Rogounovitch T, Saenko V, Suzuki K, Nishihara E, Hirokawa M, Ito M, Nakashima M.
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Journal Title
HIstopathology
Volume: 63
Pages: 726-734
DOI
Peer Reviewed
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