2013 Fiscal Year Annual Research Report
幹細胞における選択的染色体分配に対する放射線の影響評価
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23310039
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
児玉 靖司 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (00195744)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 生物影響 / 幹細胞 |
Research Abstract |
本プロジェクトにおけるこれまでの研究成果から、マウスニューロスフェア細胞中に、選択的染色体分配を行う細胞が1%程度存在することが明らかになった。放射線照射(1~3Gy)することにより、選択的染色体分配を行う細胞の存在割合は線量依存的に0.2%まで低下するが、これにはCD133陽性細胞の存在割合の低下が関与していることが示唆されている。また、この選択的染色体分配を行う細胞は、p53ノックアウト(KO)マウス由来細胞では全くみられないことが分かった。そこで、p53の選択的染色体分配への関与をさらに検証するために、p53 siRNAを用いてp53発現をノックダウン(KD)し、選択的染色体分配を行う細胞の存在割合を5-エチニル-2’デオキシウリジン(EdU)と5-ブロモ-2’デオキシウリジン(BrdU)によるダブルラベル法で調べた。至適化したp53 siRNA処理条件により、p53の発現が50%低下することが分かった。このKD条件下で、野生型p53細胞を用いて選択的染色体分配を行う細胞の存在割合を調べた結果、siRNA未処理群で2.3%、対照siRNA処理群で2.5%、p53 siRNA処理群で0.9%であった。この結果は、p53発現をノックダウンすることにより、未処理群(p=0.0026, χ2検定)及び対照siRNA処理群(p=0.001, χ2検定)に比べて有意に選択的染色体分配を行う細胞の存在割合が低下したことを示している。すなわち、p53がマウスニューロスフェア細胞における選択的染色体分配に関与していることが一層明確になった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)