2013 Fiscal Year Annual Research Report
DNA二重鎖切断修復からアポトーシスへのシグナル変換における53BP1の機能解析
Project/Area Number |
23310041
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
岩淵 邦芳 金沢医科大学, 医学部, 教授 (10232696)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | X線照射 / DNA二重鎖切断 / DNA損傷修復 / アポトーシス / 53BP1 / p53 / p21 |
Research Abstract |
核蛋白質53BP1は、クロマチンとの結合を介してDNA二重鎖切断部位に集積し、DNA損傷の修復に関与する。53BP1は、アポトーシス誘導因子p53に結合することからアポトーシスへの関与が予想されるが、アポトーシスにおける53BP1の機能についての解析は少ない。昨年度までに申請者は、siRNAによる53BP1発現抑制により、staurosporineにより誘導されるアポトーシスが抑制されることを見出した。本年度は、細胞へのX線照射後に、53BP1がp53の転写因子機能を調節することにより、アポトーシスを制御している可能性を調べた。siRNAを用いて53BP1の発現を抑制すると、X線照射後の細胞周期G1停止において中心的な役割を果たしているp21蛋白質の増加が強く抑制され、アポトーシス誘導において重要な役割を果たしているBax、Puma蛋白質についても増加の遅延がみられた。X線照射後のp21蛋白質増加が抑制される事に合致して、53BP1発現抑制細胞ではX線照射後のG1期停止が障害されていた。さらに53BP1発現抑制により、X線照射後のp21、Bax、PumaそれぞれのmRNAの増加が抑制された。このp53標的遺伝子mRNAの増加抑制の機序を明らかにするために、これらの遺伝子のプロモーター領域へのp53結合をクロマチン免疫沈降法(ChIPアッセイ)で調べたところ、プロモーター領域へのp53の結合は、53BP1発現抑制の有無にかかわらず、X線照射後同程度に増加した。一方、53BP1はX線照射前にもp21プロモーター領域に結合していたが、その結合量はX線照射後に変化することはなかった。以上より53BP1は、X線照射後プロモーター領域に結合したp53に起こる、何らかの修飾を制御することで、p53の転写活性化能を制御している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] DHX36 enhances RIG-I signaling by facilitating PKR-mediated antiviral stress granule formation.2014
Author(s)
Yoo JS, Takahasi K, Ng CS, Ouda R, Onomoto K, Yoneyama M, Lai JC, Lattmann S, Nagamine Y, Matsui T, Iwabuchi K, Kato H, Fujita T.
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Journal Title
PLoS Pathog
Volume: 10
Pages: e1004012
DOI
Peer Reviewed
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