2012 Fiscal Year Annual Research Report
環境因子誘起性のエピジェネティク変異機序(DOHaD発生の分子機構解明)
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23310044
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大迫 誠一郎 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00274837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 俊行 独立行政法人放射線医学総合研究所, その他部局等, 研究員 (90205667)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | エピジェネティクス / 環境汚染物質 / ダイオキシン / メチル化 / 発がん / P450 |
Research Abstract |
DOHaDは胎児などのナイーブな時期に生じた体の中の目に見えない素因が成熟してからの病気への罹りやすさを左右するという仮説である。目に見えない素因としてエピジェネティックな変化が有力視されているが、その分子メカニズムを説明した報告はない。 本研究では1)周産期の生育環境の違いで生じる核内因子の機能変化が、エピジェネティックメモリーを変異させる分子機構の解明を目指す。また2)環境毒性研究等コスト面で問題となる多検体解析に対応できるゲノムワイドの網羅的CpGメチル化変動解析法を独自考案し本研究に適応する。 1)エピジェネティックメモリーを変異させる分子機構の解明:妊娠12日目のマウスにダイオキシン(TCDD)を単回投与すると肝臓のCYP1A1遺伝子プロモーターDNAが低メチル化し成熟後まで維持されることをすでの報告している。TCDDの投与後経時的に解析したところ、この低メチル化は生後3日目から生じ始めることがわかった。その際、メチル転移酵素の結合がTCDD投与群で低下すること、ヒストンH3の脱メチル化も生じることがChIPアッセイにより判明した。 2)ゲノムワイドの網羅的CpGメチル化変動解析法:メチル化感受性制限酵素で処理したゲノムDNAを考案した新しい方法で蛍光ラベルし、MSD-ALFP法で解析した。予備的に組織間比較を行ったところ組織特異的メチル化部位を見つけることができたため方法論は確立できたものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ゲノムワイドCpGメチル化解析法が順調に進行している。動物実験は当初予定していた組換え動物を用いる試験が進行していないため、やや遅れていると思われる。しかし、野生型マウスを用いたメチルトランスフェラーゼ(Dnmt)タンパク3種のChIPアッセイによる結合試験で良い成績が出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画ではメチルトランスフェラーゼ(Dnmt)3種の肝臓特異的ノックアウトマウスを用いる予定であったが、ChIPアッセイによる解析結果から標的分子を絞り込み、そのノックアウトマウスを使用することが仮説をより明確に検証できるものと考えられた。ヒストン修飾酵素には多数の遺伝子が有り、この機能変化が引き金となってTCDDによるDNA低メチル化が生じると考えられるため、現存するノックアウトマウスのうち致死性でないヒストン修飾酵素ノックアウトマウスを導入する予定である。
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[Journal Article] Effect of low-dose thalidomide on dopaminergic neuronal differentiation of human neural progenitor cells: A combined study of metabolomics and morphological analysis.2012
Author(s)
Qin XY, Akanuma H, Wei F, Nagano R, Zeng Q, Imanishi S, Ohsako S, Yoshinaga J, Yonemoto J, Tanokura M, and Sone H.
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Journal Title
Neurotoxicology
Volume: 33
Pages: 1375-1380
DOI
Peer Reviewed
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