2013 Fiscal Year Annual Research Report
無機砒素毒性発現における性差の機序と毒性学的意義の解明
Project/Area Number |
23310045
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 知保 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70220902)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 雅彦 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (20256390)
稲岡 司 佐賀大学, 農学部, 教授 (60176386)
古澤 華 (清水 華) 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80401032)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | ヒ素曝露 / メチル化代謝 / ネパール / バングラデシュ / 国際研究者交流 / マウス |
Research Abstract |
A.フィールド調査と生体試料測定:2013年秋~2014年にかけ,ネパール低地テライ地方のヒ素汚染地域において,地域住民200名を対象としてヒ素汚染への曝露状況の調査を実施した.尿(n=200)・唾液(n=125)を採取し,いずれも日本に輸送し,分析に供した.また、住民が使用している井戸水についても採水して持ち帰った.尿中ヒ素濃度をICP-MSで測定した結果,平均濃度は600μg/gクレアチニンと極めて高値であり、ヒ素曝露のあることが確認された.セレン濃度は平均で16μg/gクレアチニンであり,バングラデシュにおける対象地域とほぼ同程度で,国際比較のレベルではやや低値であった.両者の濃度については、バングラデシュの場合と同様,非線形的な関係(投稿中)が示唆され、ヒ素の曝露があった際にセレン代謝に何らかの変動が起こることが推測された.また,その他の微量元素・汚染元素についても測定を実施した.HPLC-ICP-MSを用いて尿中ヒ素の分別定量を行なったところ、バングラデシュとの比較では,メチル化パターンに際立った違いは見出されなかった.今後,より詳細な解析によって地域差の有無を検討する. 昨年度実施のバングラデシュ調査で収集したサンプルの分析結果については,論文投稿中である.また、バングラデシュにおけるフォローアップ調査については,2013年に試料採取を終えて,これを日本に輸送、分析を実施している. B. マウスを用いた実験による感受性要因の検討:近交系マウスをヒ素に曝露(飲水より)し,肝臓における遺伝子の発現プロファイルを調べる実験を実施した.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|