2011 Fiscal Year Annual Research Report
凝集剤を使用しないケミカルフリーな粒子凝集技術の開発と資源リサイクルへの応用
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23310053
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森 隆昌 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (20345929)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椿 淳一郎 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50109295)
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Keywords | スラリー / ケミカルフリー / 凝集 / 造粒 |
Research Abstract |
アルミナスラリーに電場を作用させることで粒子を誘電分極させ凝集させるプロセス及び装置の開発を行った。粒子の凝集及ぼす電場の影響を検討するために直流及び交流電場をアルミナスラリーに作用させ、粒子の沈降の様子を観察した。スラリーの初期粒子濃度は、水処理等のスラリーを想定して希薄な0.1vol%以下とした。直流・交流共に電圧を種々変化させ、さらに交流においては、周波数についても変化させて実験を行った。比較のために電場を作用させないでスラリーを自然沈降させた場合の沈降挙動を合わせて観察し比較した。その結果、水系アルミナスラリーにおいては圧倒的に直流電場の方が粒子の凝集には効果的であることが示された。さらに粘土鉱物の一つであるベントナイトスラリーにおいても同様の結果が得られたため、今後は主に直流電場について検討していくこととした。直流においては、作用させる電圧が大きいほど(電界強度が強いほど)、粒子の凝集は促進されることが示された。アルミナスラリーのpHを変化させて酸側で良分散、及びアルカリ側で良分散の状態から同様の実験を行っても、等電点付近のスラリーと同様に粒子の分極による凝集が確認された。従って本研究で提案する電場を作用させることによる粒子のケミカルフリー凝集は、水系であれば、幅広い条件のスラリーに適用できる可能性が示された。また得られた凝集体は手撹拌程度の弱い剪断力では破壊されず、電場を切っても凝集がある程度保持されているということが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、基本的な操作条件の影響を系統的な実験から明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
スケールアップを見据えた装置条件の影響を明らかにする 実産業現場で用いられているスラリーで実証実験を行い本技術の有効性を確認する
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Research Products
(1 results)