2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23310089
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 潔 東京大学, IRT研究機構, 教授 (10282675)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | マイクロファブリケーション / 流体デバイス / マイクロ情報デバイス |
Research Abstract |
微小液体への有機膜蒸着による封止技術の確立に関して、機能性液体を含浸したシリカビーズを用いて、パリレンの防御膜としての機能を評価した。機能性液体として、イオン液体に蛍光物質を溶解させたものを用いた。異なる厚さのパリレン膜を蒸着し、水及びエタノール溶媒中に入れ、40 分間の蛍光強度観測を行った。蛍光強度の減少は、パリレンを蒸着していないビーズでは水18%、エタノール88%、パリレン膜圧0.3umでは水7%、エタノール11%、パリレン膜圧0.7umでは水、エタノールとも0%であった。以上から、膜厚を制御することで、物質透過量を制御できることがわかった。 液体が周囲の界面を介して行なう力の伝達や発光・光伝搬の解析に関連し、液中の振動場の伝達を用い、液中用の超音波受信デバイスと超音波発信デバイスの研究開発を行った。超音波受信デバイスは、気液界面に長さ100um、幅70um、厚さ0.3umのピエゾ検出部付きカンチレバーを配置し、液体をパリレンで封止した構造である。機械的共振の影響を受けず、界面の振動を計測することができる。実験の結果、10 kHz~1.2 MHz以上の帯域で、液中の超音波を受信できることがわかった。超音波発信デバイスは、薄膜ヒータ上にシリコンオイルの液滴を配し、パリレンで封止した構造である。熱によるシリコンオイルの膨張で振動を発生させる、熱誘起型の超音波発信デバイスである。50 kHz~150 kHzの帯域で、液中に超音波を発信できることを確認した。 機能性液体の探索およびデバイス適用に関し、前年度に引き続き、イオン液体をパリレンで封止したガスセンサを目指して、イオン液体によるガスの検出実験を行った。昨年のアンモニア、二酸化炭素に加え、本年度は過酸化水素、ヨウ素も用いて検出実験を行った。その結果、ガス間での選択性の違いが再現でき、ガスの識別が可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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