2011 Fiscal Year Annual Research Report
プラズモニック八木宇田アンテナを用いたナノエミッターの光インターコネクション
Project/Area Number |
23310095
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
角屋 豊 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (90263730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 仁 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 准教授 (60359099)
ホフマン ホルガ 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 准教授 (90379909)
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Keywords | プラズモニクス / 八木宇田アンテナ / 量子ドット |
Research Abstract |
本研究では金属ナノパターンのプラズモン共鳴を利用した光八木宇田アンテナによるナノエミッター光インターコネクションの実現を目指している.以下,実施項目ごとに,本年度の成果をまとめる, (A)光八木宇田アンテナの基本特性の精密な検証と高性能化:基板と空気の界面における屈折率差を解消するための液浸測定系を構築し,液体の屈折率を変えることで放射指向性が理論予想通りに変化することを確認した, (B)誘電体導波路埋め込み光八木宇田アンテナ:FDTDシミュレーションにより導波路中に埋め込んだ八木宇田アンテナからの放射が導波モードに結合する割合が,空気中における指向性ゲインから予想される値とほぼ一致することを確認した他,導波路構造依存性を明らかにし,素子作製が容易な非対称導波路においても同様の性能を示すことや,導波路構造のバラツキの影響が少ないことを明らかにした.導波路作製に関しては,RFスパッタにおける導入ガス組成による屈折率制御を確認し,再現性も含あて導波路作製が可能であることを確認した.また,購入した電子増倍CCDカメラを用いて,アンテナ間インターコネクションを測定するための系を構築した. (C)光八木宇田アンテナによる量子ドット発光の制御:金基板上にカルボキシル基を末端に持つアルカンチオール分子を用いて自己組織化膜を作製するのに適した濃度および浸積時間条件を見いだした,自己組織化膜は,X線光電子分光によって評価し,金原子一つにほぼ1分子が結合していることがわかった.この自己組織化膜によって,カルボキシ基が最表面に露出した構造を作製できた.また,金基板および自己組織化膜上に滴下した量子ドットの蛍光を観察を顕微鏡下で電子増倍カメラによって観察できることを確認した.量子ドットのブリンキング現象も観察され,蛍光顕微鏡及び電子増倍カメラによって励起された単一量子ドットの蛍光を観察できることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
液浸測定系の構築において,励起光の排除に予想以上に時間を要した.構築は完了したものの,これを用いた,指向性の詳細解析が出来ていない.
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Strategy for Future Research Activity |
上記の遅れは次年度中に解消し,基本的には当初計画通りに遂行する.現時点で,遂行上の大きな問題はない,
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