Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 利昌 小樽商科大学, 商学部, 准教授 (30324487)
木島 正明 首都大学東京, 社会科学研究科, 教授 (00186222)
後藤 允 北海道大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (30434286)
西出 勝正 横浜国立大学, 国際社会科学研究科, 准教授 (40410683)
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Research Abstract |
科研費国際シンポジウム「ファイナンス理論の新展開と金融リスク管理」を主催した.招待講演者として海外研究者4名,国内研究者3名(Juri Hinz, National University of Singapore, Yuri Kabanov, U.F.R.des Sciences et Technologie, Masaaki Kijima, Tokyo Metroporitan University, Alex Novikov, University of Technology Sydney, Katsusige Sawaki, Nanzan University, Jun Sekine, Osaka University, Lioudmila Vostrikova, Angers University)を招き,一般講演と合わせて合計16件の研究が発表された.また,研究代表者および分担者の木島・後藤は,共著で「ファイナンス理論」を刊行した.その他の研究成果として,研究代表者は,企業負債の評価に関する研究から得られた知見を消費者行動問題に適用した研究成果を発表した.石井は,グラフ・ネットワーク構造を有する離散最適化問題に対し,構造解析および効率的なラベリング手法の開発を行った.後藤はリアルオプション問題の理論的拡張として,競争とレジームスイッチを融合させたモデルを中心に発表した。西出は,経済主体の異質性と資産価格付けとの関係について重要な発見を得ており,金融システムの在り方に直接的な示唆を与える結果を得た.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
システミックリスク計測のための基本モデルの開発について,銀行同士のネットワーク連結後において結果的に生じる,負債の持ち合いという重要な視点・事象に着目すべきであるという結論に至った.この新たな視点をモデル化するための準備にある程度の時間を要している.
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に開催した国際シンポジウムは,意見交換・情報交換の場として,招待講演者からも好評を得た.事実,研究代表者は,招待講演者と新たに共同研究を進めることとなった.本年度も同様の国際シンポジウムを主催するとともに,上記11項において触れた新たな視点に関するモデル化が急務となる.
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