2013 Fiscal Year Annual Research Report
シガトキシン同族体の網羅的合成とその基礎・応用研究
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23310146
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平間 正博 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (10142077)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | シガトキシン / 抗体 / イムノアッセイ / シガテラ / 中毒予防 / 毒素 |
Research Abstract |
シガトキシンは、海産物による世界最大の自然毒食中毒シガテラの原因物質である。シガトキシンの完全化学合成を達成して、中毒原因毒分析に必要な試料の供給、抗シガトキシン抗体の作成、毒魚検定法開発によってシガテラ中毒の予防・治療に貢献することを目的とする。 本年度は、太平洋海域で起きる中毒の重要な原因毒の一つである、54-deoxyCTX1Bの全合成を達成し、1H-NMRの測定、および各水素の解析完全帰属に成功した。全合成過程においては、左右両セグメントの連結収率が低いことが課題であった。右側フラグメントのスルフィドの塩素化をさまざまに検討した。モデル化合物では高収率で進行する条件を見出したが、両セグメントの連結を最適条件下で行っても、収率は19%程度が最高であった。水酸基の数が多いことによる副反応や分解反応の惹起が原因と推定される。今回全合成した51-deoxyCTX1Bは、世界中のシガテラ中毒の原因毒分析に貴重な標準資料となる。 また、更に、少量ではあるが最重要なCTX1Bを全合成することに成功した。以前合成した試料の再精製と合わせて、C13-NMR測定に十分な量の純粋なCTX1Bを得たので、以前測定できなかったC13-NMRの測定帰属を達成した。 なお、CTX4Bとカリビアンシガトキシンの全合成を達成することはできなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)