2013 Fiscal Year Annual Research Report
高グリコシル化タンパク質ムチンに関する革新的分析法SMMEの高度化研究
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23310154
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
亀山 昭彦 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 研究グループ長 (80415661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米澤 傑 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (10175002)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ムチン免疫染色法 / 等電点電気泳動 / レクチン親和電気泳動 |
Research Abstract |
膵液・胆汁中のムチンを調べることにより、膵胆管腫瘍の早期診断の糸口が見出されると期待されているが、ムチンは分析が困難なためバイオマーカーとしてのムチン研究は手つかずの状態にある。分子マトリクス電気泳動法(SMME)は、ムチンを分析するために研究代表者が最近開発した新規分析法である。本研究ではSMMEをバイオマーカー探索に活用できるように、分離能と検出感度に重点をおいた高度化研究を進める。平成25年度は、以下の研究を実施した。 SMMEで分離したムチンの免疫染色法の開発:ムチンは膨大なO-グリカンで覆われているため抗ムチン抗体の多くは、特定の糖鎖を有するムチンを認識する。ムチンの種類を決めるにはタンデムリピート配列に対して樹立された抗体の利用が望ましいが、ムチンのO-グリカンをはずさない限り内部配列の抗体で検出することはできない。そこで、ペプチド部分に影響を与えることなくO-グリカンを除去する方法をSMME膜に適用し、糖鎖除去した膜をムチンの抗タンデムリピート抗体により染色することによりムチンを同定する方法を開発した。 SMMEによる等電点電気泳動法の検討:ムチンに対する分離能を向上させることを目的として、キャリアアンフォライトを用いたSMMEの等電点電気泳動を検討した。しかし、ムチンはSMMEの等電点電気泳動では狭いバンドにフォーカスせず、ムチン分析には本法は適していないことが判明した。 レクチン親和SMMEによるムチングライコフォームの分離:ムチンに対する分離能を向上させるもうひとつのアプローチとして、糖鎖の違いに基づく分離を検討した。PVDF膜にレクチンを疎水的に結合させておき、その後で親水性ポリマーをコーティングすることにより、レクチン親和SMME膜を作成した。これを用いて、シアル酸含有糖鎖を多く含むムチンとほとんど含まないムチンに分離することができることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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