2015 Fiscal Year Annual Research Report
近現代インドにおける食文化とアイデンティティに関する複合的研究
Project/Area Number |
23310174
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井坂 理穂 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (70272490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山根 聡 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (80283836)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | インド / 食文化 / アイデンティティ / 近現代 / ネーション / 都市 / 国際研究者交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年6月にインドからSaumya Gupta氏(Janki Devi Memorial College, University of Dellhi)を招聘し、東京大学駒場キャンパスで国際ワークショップを開催した。このワークショップでは、Gupta氏が植民地期インドにおけるヒンディー語の料理本についての研究報告を行い、Anna Johnston氏(University of Tasmania)が同時期のインドに滞在していたイギリス人向けの料理本について研究報告を行った。また、連携研究者の篠田隆氏(大東文化大学)は現代インドの若者たちの食の変化について発表した。報告後には活発な議論が行われ、料理本を近現代史の史料として分析するための多様な視点が明らかになった。 また、11月には研究会を開催し、プロジェクト外部からの研究者3名と研究協力者(浜井祐三子)が報告を行った。ここでは、南インドの地域アイデンティティと食、日本やイギリスの南アジア系移民の食文化、仏教と食の生産・流通などのテーマが取り上げられ、移民の食文化とアイデンティティに関する歴史研究の重要性が確認されるとともに、インドの地域レベルの動きとグローバルな流れとのつながりが指摘された。そのほか、7月、12月には研究代表者(井坂理穂)がそれぞれイギリスとインドを訪問し、資料収集や現地の研究者との意見交換を行った。その過程で、今後、日印の研究者が共同で中世から現代までのインド各地の料理本を比較検討する可能性が話し合われた。2015年12月から16年1月にかけては、連携研究者(篠田隆)がインド西部で資料収集を行った。 以上の活動のほか、各メンバーはそれぞれの研究テーマについて資料収集、分析を進め、その一部を研究会や出版物を通じて発表した。さらに、2017年度にとりまとめる予定の論文集のために、論文やコラムの執筆準備を行った。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)