2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23310191
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北原 恵 大阪大学, 文学研究科, 教授 (30340904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小勝 禮子 栃木県立美術館, その他部局等, 学芸課長 (80370865)
金 惠信 大阪経済法科大学, アジア太平洋センター, 研究員 (30448948)
平田 由美 大阪大学, 文学研究科, 教授 (60153326)
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Keywords | 美術 / 植民地 / 移動 / ジェンダー / 視覚文化 / 戦争 / 表象 / 記憶 |
Research Abstract |
本プロジェクトは、美術(史)研究では周縁化されてきた女性アーティストに焦点を絞り、ジェンダーと「移動」の視点から、戦時中の女性画家の移動や、移民として国外に出た女性美術家について調査研究を行うものである。H23年度は (1)【国内調査】 女性アーティストの「移動」と表現に関する以下の調査を実施。呉夏枝、琴仙姫、山城知佳子、阪田清子、井上廣子、富山妙子、ソ・ヒョンスク、荒木高子、松井冬子、草間彌生、イ・ブル、イトー・ターリらについて、インタビューもしくは資料調査を実施(全員が分担、一部は海外調査とも重複)。 (2)【海外調査】 ①植民地の美術に関して、2012年2月、台湾調査実施(金・ラワンチャイクン)、台北市立美術館、台中国立美術館、高雄市美などを見学。東アジアの近代期の美術、官展について調査。②レベッカ・ジェニスンは、ロンドンでの"Art, Performance and Activism in Contemporary Japan" 展のco-curatorとして参加。Professor Fran Lloyd(KingstonUniversity)とキュレータートークを実施。ロンドンの国際交流基金で開催された関連イベントにも参加。③坂上香は、米国での女性囚人たちの表現活動を調査(2012年3月)。 (3)【海外調査(繰越)】 オーストラリア国立大学(ANU)においてテッサ・モーリス・スズキらとともに研究発表会を開催。坂上香のドキュメンタリー「ライファーズ」上映と講演会を行った。 (4)【発表】 上記の調査に伴う講演・発表のほか、①「東アジアの視覚文化とジェンダー」研究会開催(於・大阪大学)(ラワンチャイクン寿子、原舞子ほか報告)、②ジェンダー史学会での発表(2011年12月、北原・小勝) 以上、交付から短期間ではあったが、調査・研究・交流を進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付の通知が2011年11月であり、年度内の他のプロジェクトの計画が大部分決定していたので、この時点からあらたなスケジュールを組み直すのはかなり苦労した。しかし、分担者や連携者、協力者の協力によって、研究会の開催や調査を実施することができた。 したがって、平成23年度の達成については、国内外の女性アーティストの調査を進めており、おおむね順調に進展していると言える。国際研究会については平成24年度に繰越になったのでその分が交付時よりも遅れたが、2012年度に実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今度の推進方策については、成果を随時公開できるように、平成24年度にはホームページの構築を行う。
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Research Products
(20 results)