2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23310191
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北原 恵 大阪大学, 文学研究科, 教授 (30340904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 惠信 大阪経済法科大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (30448948)
平田 由美 大阪大学, 文学研究科, 教授 (60153326)
小勝 禮子 栃木県立美術館, その他部局等, その他 (80370865)
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Project Period (FY) |
2011-11-18 – 2014-03-31
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Keywords | 表象 / 移動 / ジェンダー / 美術 / 植民地 / 戦争 / 視覚 / 記憶 |
Research Abstract |
本プロジェクトは、美術(史)研究では周縁化されてきた女性アーティストに焦点を絞り、ジェンダーと「移動」の視点から、戦時中の女性画家の移動や、移民として国外に出た女性美術家について調査研究を行うものである。平成24年度は、①大学と美術館の現場の連携、②研究成果の公表(HP作成)で顕著な成果を上げることができた。 (1)【大学と美術館との連携】本科研で調査協力を行ってきた「アジアをつなぐー境界を生きる女たち 1984-2012」展の開催が始まり、福岡アジア美術館、沖縄県立博物館美術館、栃木県立美術館を巡回した。それに合わせて本科研の公開シンポジウムや研究会を行った。①シンポジウム「アジアの女性アートを考える」(2013年2月栃木県立美術館) ②ワークショップとフォーラム「アジアをつなぐ わたしたちがつなぐ」では、フィリピンから美術家のアルマ・キントを招きワークショップを行ったのち(ワークショップでの作品は、「アジアをつなぐ」展で展示)、シンポジウムを実施(2012年10月大阪大学) ③ファブリス・ヴィルジリ講演会「愛、戦争、セクシュアリティー欧米における戦争と性の表象」(2012年10月大阪大学) (2)【ホームページ開設】http://www.genderart.jp/ 研究成果のほか、プロジェクトに関係する研究会・展覧会のニュース、戦時下の女性美術家に関する文献アーカイブの欄を設け、研究者だけでなく広く社会に役立つHPを創出した。 (3)【国内出張】前年の調査に加えて、やなぎみわ、塩田千春も調査。特に、生誕100年を迎えた丸木俊(赤松俊子)について重点的に調査した。原爆記念資料館、広島での戦争画関連展の聞取り・資料調査、丸木美術館での戦争画企画展調査・発表を行った。 (4)【海外調査】ドイツ在住のソン・ヒョンスク聞取り調査(金)。ソウル・光州ビエンナーレ(韓国:北原・小勝他)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海外から研究者やアーティストを招いた講演会、国際シンポジウム、ワークショップを開催し、研究成果を社会に広く公表するためのホームページを開設した。海外調査はあまり進まなかったが、繰越にして次年度に行う予定である。以上から「おおむね順調に進展している」と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、本科研の最終年度であるので、研究成果をまとめる。国内調査・海外調査に加えて、報告書作成などを行う。
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Research Products
(16 results)