2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23320008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
横手 裕 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 准教授 (10240201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 麻里子 弘前大学, 人文学部, 准教授 (30431430)
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Keywords | 中国哲学 / 印度哲学 / 道教 / 仏教 |
Research Abstract |
23年度はまず、宮内庁書陵部の道蔵全体のうち洞真部部分について作業用の写真複写を購入した。そしてこの複写版について巻頭部(あるいは巻末)の印記の有無、各丁の版式の相違をはじめ、句読点の存在、補写の有無、書き込み等の有無などの書誌情報について細かくチェックを進めた。同時に、複写版だけではわかりにくい部分を中心に、書陵部へ赴いて一帖ずつ現物を見て実際の状態を確認した。これらの作業にあたっては、若手研究者や大学院生等の数名を加えて調査組織を作り、さまざまな面で補助を得た。なお、この調査計画については既に宮内庁書陵部主任研究官の田代圭一氏に説明し、調査への協力を快諾いただいており、書陵部へ赴いた際は細かい問題等について田代氏に相談し、また教示をいただきながら調査を進めた。 このほか、日本国内に散在する正統道蔵の個別の文献について所在の調査を進めた。日本国内には宮内庁書陵部のみならず、正統道蔵に含まれていたはずの個別の経典類が分散して存在している。たとえば、京都大学附属図書館にはかなりの数が所蔵されている。この京大本については、京都大学人文科学研究所の金志弦氏の協力を得て調査を開始した。またかつて道蔵の校訂本の出版を計画した大蔵出版の旧蔵本が東京大学東洋文化研究所に保存されているとされ、こちらについては現在所在を調査中である。 また、明版道蔵と関連の深い仏蔵の永楽北蔵についても、国内の所蔵状況の調査を進め、岐阜の寺院にまとまった分量が保存されていることや、東北大学等の各地の研究機関に個別の残巻が所蔵されていることなどがわかってきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究のメインとなる道蔵の調査については全く予定通りに進行していると言ってよい。ただ、仏蔵の永楽北蔵の調査については、現物の実見に赴けるのが理想であったが、23年度は所在確認の段階にとどまった。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には当初の計画通りに進める予定である。ただ、研究代表者は幸いに24年度に所属機関から特別研究期間が与えられて海外での研究が可能になったことと、国内外の多くの研究者が協力を申し出てくれたことから、中国とフランスに残る明版道蔵の調査も積極的に進めたいと考えている。ただしあくまで本研究は日本の明版道蔵の研究が主眼であり、海外の道蔵については日本の道蔵と今後比較研究を行うための予備調査的な位置づけで進めたいと考える。
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Research Products
(3 results)