2011 Fiscal Year Annual Research Report
ラインホールド・ニーバーの宗教・社会・政治的思想の研究
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23320025
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Research Institution | Seigakuin University |
Principal Investigator |
高橋 義文 聖学院大学, アメリカ・ヨーロッパ研究科, 教授 (70248839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東方 敬信 青山学院大学, 総合政策学部, 教授 (00172130)
西谷 幸介 青山学院大学, 国際マネジメント研究科, 教授 (00218158)
安酸 敏眞 北海学園大学, 人文学部, 教授 (40183115)
柳田 洋夫 聖学院大学, 人文学部, 准教授 (80468389)
松本 周 聖学院大学, 総合研究所, 助教 (40548559)
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Keywords | ラインホールド・ニーバー / H・リチャード・ニーバー / 歴史と歴史主義 / 政治と宗教 / デモクラシー / アメリカ思想 / 社会倫理 / 人間 |
Research Abstract |
追加採択であったため、23年度は実質5ヶ月の期間であった。それゆえ、実施できた研究は、やや限定されたものにならざるを得なかった。しかし、「研究の目的」に従い、「研究実施計画」に沿い、相当部分を以下のかたちで果たすことができた。 1.まず、各研究者においてそれぞれの研究課題について研究を進めることができた。3月14日に、研究者全員が一同に会し、それぞれの研究課題の内容とその進捗状況を発表しあう場を持ち、確認しあうことができた。その成果は、24年度、25年度に順次発表されることになる。 2.3月14日の研究者の研究中の課題の経過発表に対し、コメンテイターを努めた携研究者の千葉眞国際基督教大学教授からニーバー研究に関する新しい洞察と今後の研究への有益な示唆を得た。 3.ニーバーの主著『人間の本性と運命』第二巻「人間と運命」の翻訳研究会を8回開催した。ニーバーの最も重要な著書の内容を検討しその理解に努め、ニーバーの主張の意義を考えた。その成果の一部を公表した。 4.書籍の形態になっていないニーバーの膨大な雑誌論文・エッセイ・序文・論説・説教等のデジタル化を推進した。これまで収集した3000頁余に上るものを業者に発注、PDF化およびテキスト化し、それを共同研究者がフェアユースの範囲で利用できるようにした。ただ、テキスト化はスキャンの限界があり、まだ使用に耐える状態にはないが、使用できるよう作業継続中である。このようなニーバーの資料のデジタル化は、本邦初めて試みである。コピーライトの確認ができれば、さらに広く使用を公開していくつもりである。また、次年度以降、そうした資料のさらなる収集作業を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実績に概要に記したように、「研究計画」の相当部分が実施できた。一部不足はあるが、全体として「おおむね順調」と言えると思う。
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Strategy for Future Research Activity |
1.次年度以降も、共同研究者による研究の成果の発表を「計画」どおり予定している。 2.また、ニーバーの資料のデジタル化をさらに進めることも予定している。 3.わが国にニーバー研究者が少ないため、特に若い研究者の発掘が、本研究課題の遂行に必要であり、そのために多方面から情報を得ること努めつつある。 4.現在のところ、計画の変更あるいは研究遂行上の問題点は特にない。
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Research Products
(4 results)