2015 Fiscal Year Annual Research Report
Possibility of Aeshtetics and Cultural Sciences in Warburg
Project/Area Number |
23320028
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
伊藤 博明 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (70184679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 純 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10251331)
加藤 哲弘 関西学院大学, 文学部, 教授 (60152724)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | アビ・ヴァールブルク / ムネモシュネ・アトラス / 記憶の波動 / 歴史の地震計 / イメージ人類学 / ハンス・ベルティング / チェーザレ・リーパ / イコノロジーア |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年4月に7名の外国人研究者を含んだ国際シンポジウム「思考手段と文化形象としてのイメージ――アビ・ヴァールブルクから技術的イメージ・図像行為まで――」を開催して、本研究における総括的な成果を発表した。 田中は、アビ・ヴァールブルク晩年のプロジェクトである『ムネモシュネ・アトラス』を通して浮かび上がるこの歴史家の歴史経験を、過去からの「記憶の波動」を感知する「地震計」という自己規定を中心に分析し、ヴァールブルク特有の感覚経験や身体性を精神医学などの身体論の見地から吟味することにより、歴史経験一般の身体的・感覚的基盤をめぐる考察へと架橋した。その分析は単著にまとめられ、2017年7月には東京大学出版会から田中純『歴史の地震計──アビ・ヴァールブルク『ムネモシュネ・アトラス』論』として上梓される予定である。 加藤は、立命館大学アートリサーチセンターで開催された、同大学国際言語文化研究所主催シンポジウム(ノマドとしてのイメージ――ハンス・ベルティング『イメージ人類学』再考)においてパネリストとして行った「ヴァールブルクとイメージ人類学」についての発表をもとにした論文を『人文論究』に掲載し、ハンス・ベルディングや彼が提起している「イメージ人類学」においてヴァールブルクの業績が大きな役割を果たしていることを指摘した。また、2ヴァールブルクが1895年から96年にかけて訪れたアメリカ南西部のプエブロ・インディアン居住区を訪れ、彼が現地で見たものについての資料を調査収集した。 伊藤は、ヴァールブルクが終生の課題とした、イメージとテクストの連関に関して、バロック期の寓意的図像集、チェーザレ・リーパの『イコノロジーア』の研究を進め、その成果は『ヨーロッパ美術における寓意と表象――チェーザレ・リーパ「イコノロジーア」研究』として上梓した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)