2012 Fiscal Year Annual Research Report
西欧１７世紀以降の王侯の絵画コレクションの形成における複製絵画の影響
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23320029
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
小佐野 重利 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (70177210)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 聰 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (50293113)
浦 一章 東京大学, 人文社会系研究科, 准教授 (90203596)
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| Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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| Keywords | 複製絵画 / トスカナ大公国 / メディチ家 / 王侯絵画コレクション / ハプスブルク＝ロートリンゲン家 |
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| Research Abstract |
本年度の科学研究費補助金交付申請書の研究実施計画に記した計画４項目中の（3）までは9割方、実施済みである。特に、メディチ家フェルディナンド大公子絵画コレクションに関連する複製絵画に関する古文書調査と作品調査および作品写真の収集はほぼ完了した。その関連作品の所在探索と実見調査は、現地の多くの機関関係者の協力によって実現できた。作品の写真原板のない場合には、現地専門写真家の協力を得て撮影から行った。計画の項目（4）については、目下、収集した資料・写真に基づく目録作成作業中である。
本年度の研究計画中の、大公子の母、大公妃ヴィットリア・デッラ・ローヴェレ遺産中の複製絵画に関しては、関連作品の特定と実見はほぼ完了したが、イタリア側研究協力者が分担する関連古文書の探索になお時間を要している状況である。Ｈ25年度の調査研究計画期間中に、こちらも完了する予定である。
本年度調査研究の中間報告として、古文書史料担当の研究分担者（浦一章）がイタリア人研究分担者の筆写による同史料テクストを併記する形で翻訳し、解題を付して刊行した。一方、研究代表者（小佐野重利）は、2013年1月15－18日に大塚国際美術館（鳴門）で開催された国際美術史学会CIHA(Comite International d’Histoire de l'Art)コロキウム“Between East and West: Reproductions in Art”での初日主催者導入講演において、フェルディナンド大公子による絵画収集方針に関連して制作された複製祭壇画に関する最新の研究成果を英語で発表した。 また、前年度に刊行した論文「トスカナ大公国メディチ家のフェルディナンド大公子の絵画収集における複製絵画」（『文化交流研究』25,2012年, 55-71）の補遺を「編集後記」（『文化交流研究』26,2013年）に記した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の科学研究費補助金交付申請書の研究実施計画に記した計画４項目中の（3）までは9割方、実施済みである。特に、メディチ家フェルディナンド大公子絵画コレクションに関連する複製絵画に関する古文書調査と作品調査および作品写真の収集はほぼ完了した。
本年度の研究計画中で、同大公子の母、大公妃ヴィットリア・デッラ・ローヴェレ遺産中の複製絵画に関しては、関連作品の特定と実見はほぼ完了したが、イタリア側研究協力者が分担する関連古文書の探索になお時間を要している状況である。Ｈ25年度の調査研究計画期間中に、こちらも完了する予定である。
以上の本年度調査研究の中間報告として、刊行論考等２、国際美術史学会コロキウム発表１がある。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成24年度研究計画項目中で完了していない項目については、平成25年度研究計画として引き継ぎ、平成25年度中に完了させる予定である。
しかしながら、関連古文書の探索は、イタリア側研究協力者たちによってフィレンツェ国立古文書館およびフィレンツェ美術館連合文化財局古文書館で営為継続されるが、膨大な古文書の束から関連文書を探し出す作業に要する時間と労力については十分には測りかねない。次年度、平成25年度が本研究の最終年度であることから、報告書の作成に十分に足りる資料の収集に、調査範囲を限定することはありうる。
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