2014 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアに展開した儒教文化の視覚イメージに関する復元研究
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23320041
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
柴田 良貴 筑波大学, 芸術系, 教授 (90178913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 志朗 筑波大学, 芸術系, 教授 (10181356)
程塚 敏明 筑波大学, 芸術系, 准教授 (40292544)
木村 浩 筑波大学, 芸術系, 准教授 (60241808)
菅野 智明 筑波大学, 芸術系, 教授 (90272088)
守屋 正彦 筑波大学, 芸術系, 教授 (90272187)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 復元研究 / 表象文化論 / 孔子像 / 脱活乾漆像 / 彩色 |
Outline of Annual Research Achievements |
彫塑研究室(柴田)では、昨年度に着手した等身孔子倚像の塑造制作を経て、原型となる石膏像を完成させた。さらに、この石膏原型から最終素材となる乾漆への転換を図り、8割り程度の工程を終えた。日本画研究室(藤田・程塚)では、昨年度彩色した孔子像の台座の彩色復元を行った。台座を復元した後、全体の彩色のバランスを再検討し、冠や帯の表現や顔や手の色彩を調整をすることで、台座を含む最終的な彩色孔子座像を完成させた。また、次年度に彩色を行う予定の孔子袞冕像についても、これまで調査した資料をもとに、色彩・衣服の配色、文様についての検討を行った。書研究室(菅野)は、前年度に引き続き、虞世南「孔子廟堂碑」の原刻のあり様について、伝存の唐拓原刻本を手がかりに検討した。芸術学研究室(守屋)では、本研究の成果発表を目的とする来年度4月に予定される展示「湯島聖堂本尊 彩色復元特別展」に向けて、企画及び統括を行った。デザイン研究室(木村)では、この成果発表の展示に向けて、復元研究のデータの整理と公開用資料の制作を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に着手した等身孔子倚像の塑造制作を経て、本年度では原型となる石膏像を完成させている。さらに、この石膏原型から最終素材となる乾漆への転換も8割り程度終えており、来年度には彩色を終え、本研究の最終的な成果である等身孔子彩色倚像が完成する見込みである。各々の専門分野を補完し合いながら研究が進んでおり、おおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究『東アジアに展開した儒教文化の視覚イメージい関する復元研究』は、5年計画の研究である。平成27年度は最終年度であり、これまでに行った国内外の調査や収集した画像、文献資料を基にして、本研究の最終的な目的である等身孔子倚像の復元制作を完成させると共に、この研究成果を平成28年3月に史跡湯島聖堂にて発表する予定である。
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