2011 Fiscal Year Annual Research Report
第三期役者評判記本文の出版と役者評判記総合情報書庫公開の研究
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23320057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Sonoda Women's University |
Principal Investigator |
水田 かや乃 園田学園女子大学, 近松研究所, 教授 (40209755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤間 亮 立命館大学, 文学部, 教授 (70212412)
池山 晃 大東文化大学, 文学部, 教授 (40222913)
神楽岡 幼子 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (00277807)
黒石 陽子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40247268)
齊藤 千恵 田園学園女子大学, 近松研究所, 客員研究員 (00368010)
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Keywords | 役者評判記 / 劇評 / 歌舞伎 / 翻刻本文 / 安永天明寛政享和 / 索引 / デジタルアーカイブ |
Research Abstract |
本研究は、第三期役者評判記研究会による、安永~享和期(1773-1804年)役者評判記の正確な翻刻本文の出版(基礎研究)と、索引に当たる第一期~第三期役者評判記デジタル総合情報書庫の完成・公開(IT活用研究)を目的とするものである。 平成23年度は、基礎研究において、パソコン上の第一次翻刻(諸本参照による翻刻精度アップ、改版チェックを済ませたC翻刻)を完成させた。引き続き、D作業(校訂本文の完成、解題執筆)を行うに当たり、デジタル本文データを組版原稿に仕上げるための問題点と必要作業、第一期・第二期を引き継ぐ文字処理の問題、多くの会員がパソコンで統一的な解題を執筆するための凡例やフォーマット等について事務局会議とシミュレーションを重ね、ほぼ遺漏のないD作業凡例(異体字処理原則・異体字処理付表・位付一覧表・外字一覧表・広告一覧・解題凡例・解題書式フォーマット他)を仕上げることができた。これは、第一期・第二期とは異なり、初めてデジタル本文データによる出版を目論む第三期役者評判記研究会にとって必須の研究であり、第四期以降の範となる成果である。併せて、D作業のための底本選定作業、諸本写真収集(実践女子大学・国会図書館・大阪府立中之島図書館・国立劇場)等を行い、万全の準備を整えた。いよいよD作業開始に当たり、2月の全体会において会員全員にD作業の内容を説明し、凡例やフォーマットを徹底するとともに、役者評判記研究会ホームページ上で公開している。 IT活用研究においては、役者評判記のデジタル画像と翻刻本文を組み合わせた基本システムの開発・実験を行った。第一期・第二期のデータ入力を進め、索引作成のための研究にも着手している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
D作業(校訂本文の完成、解題執筆)を問題なく進めるための凡例作りや準備作業に時間をかけたため、当初よりは半年ほど予定が遅れ、D作業開始が平成24年度からとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
基礎研究においては、D作業開始により、今後は出版に向けての編集作業がスムーズに進展すると思われる。5ヶ月ごとに会員の原稿が完成するので、その後の事務局による仕上げについては、シミュレーションを行いながら進めていく。IT活用研究においては、索引作成に向けて、具体的な方策を提案する。
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Research Products
(5 results)