2013 Fiscal Year Annual Research Report
第三期役者評判記本文の出版と役者評判記総合情報書庫公開の研究
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23320057
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Research Institution | Sonoda Women's University |
Principal Investigator |
水田 かや乃 園田学園女子大学, 近松研究所, 教授 (40209755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤間 亮 立命館大学, 文学部, 教授 (70212412)
池山 晃 大東文化大学, 文学部, 教授 (40222913)
神楽岡 幼子 愛媛大学, 法文学部, 教授 (00277807)
黒石 陽子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40247268)
齊藤 千恵 園田学園女子大学, 近松研究所, 客員研究員 (00368010)
野口 隆 大阪学院大学, 経済学部, 准教授 (50288742)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 役者評判記 / 劇評 / 歌舞伎 / 翻刻本文 / 安永天明寛政享和 / 専門語彙索引 / デジタルアーカイブ |
Research Abstract |
本研究は、第三期役者評判記研究会による、安永~享和期(1773-1804年)役者評判記の正確な翻刻本文の出版(基礎研究)と、索引に当たる第一期~第三期役者評判記デジタル総合情報書庫の完成・公開(IT活用研究)を目的とするものである。 平成25年度は、基礎研究において、平成24年度からスタートさせたD作業(校訂本文の完成、解題素案執筆)の2年目にあたり、3分の1を完成させた。特に解題執筆に関して、事務局においてD作業を経て抽出された問題点の検討・整理を行うと同時に、解題素案の統一をはかった。これらの検討結果は全体会を開いて会員全員と共有している。また、全体会においては会員からの問題提議にも対応した。E作業(事務局による最終原稿仕上げ)についても、検討を重ね、出版を予定している和泉書院における編集作業シミュレーションを行う段階まで整備を進めた。組版に関わる画像データ(挿絵・役者の紋他)の蓄積については、連携研究者を中心として作業を進めており、第1次作業(画像の切り出し)は全体の6割強を終了し、同時進行で行っている第2次作業(確認、撮り直し)を経て、全体の5分の1程度を整備した。その他、東京大学・京都大学・静嘉堂文庫・阪急文化財団池田文庫・姫路文学館の役者評判記写真を収集した。 IT活用研究においては、平成24年度作成したβ版のシミュレーションを重ね、問題点の検討、整備を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基礎研究においては、D作業(校訂本文の完成、解題素案執筆)が目標とする2分の1には及ばなかったが、蓄積されたD作業から整理された問題点を検討し、その精度を高めることを同時進行で行い、今後のD作業に還元できる状態に整備することができた。特に解題執筆について、諸問題を抽出し検討を重ねることにより、より評判記の特性に応じた解題のありようを導き出すことができた。E作業(事務局による最終原稿仕上げ)についても画像データ(挿絵・役者の紋他)の蓄積作業が順調に進行中であり、組版に応じたシミュレーションにも取り組んでいる。 IT活用研究においても、平成24年度に開発した索引作成システムのシミュレーションを経て、諸課題の抽出および解決の方策の検討を重ねるなど、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
基礎研究においては、D作業を経て整理された問題点の検討により、D作業の順調な進行が見込まれる。E作業についても出版社との編集会議に臨める段階となり、出稿原稿の準備段階に進むことになる。 IT活用研究においては、索引作業実施のための索引辞書などの環境整備を行いつつ、具体的な索引作成作業を開始し、諸課題を解決しつつ、索引タグ付け作業を推し進める。また、索引作成と平行して、本文テキスト情報のテキストマイニング実験も行う。
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Research Products
(10 results)