2012 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア(日本・中国・韓国)における河川船歌の研究
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23320079
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
真鍋 昌弘 関西外国語大学, 外国語学部, 教授 (70084168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛 承彪 関西外国語大学, 国際言語学部, 准教授 (20460842)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 東アジア / 比較文学 / 歌謡 / 船歌 / 生活民俗 |
Research Abstract |
平成24年度は研究計画にしたがって以下のように研究・調査を進め、成果を収めた。 (1)中国・湖北省巴東県「船歌文化」国際シンポジウムに参加。期間:2012年4月15日~4月19日。前年度に行なった、長江中流地域・支流の神農渓における船曳文化の調査成果をまとめ、それに基づきながら、日本・中国・韓国の比較を行なった。(2)中国・湖北省の漢江における船歌について実地調査を実施。期間:2012年8月16日~8月21日。中国の協力者の協力を得て、漢江流域の港であった十堰市鄖県・襄陽市で6人の船頭さんに聞きとり調査を行なった。(3)日本・和歌山県の熊野川における船歌について実地調査を実施。期間:2012年8月31日~9月5日。中国の研究者とともに熊野川の船歌・船運をめぐって昔の船頭さん、及び船作りの大工さんを対象に聞き取り調査を行なった。(4)韓国・漢江における船歌について実地調査を実施。期間:2013年1月27日~1月31日。韓国南部・東南部と都のソウルを結ぶ交通ルートは洛東江と漢江である。洛東江の実地調査をすでに終了し、今回はそれに続き、漢江の実地調査を行なった。昔の港であった忠清北道牧溪里における船歌・船運の聞き取り調査、及びソウル近郊に住む船大工を対象に聞き取り調査を行なった。 以上の調査地に赴く際、現地の本屋・古本屋などでできる限り船歌およびその背景に関連する資料を蒐集した。いくつか重要な文献も入手できた。また現地でしか蒐集できない資料も少なからずあり、研究の上で欠かせないものである。現地調査においては、現地の協力者の協力を得ながら、事前に作成した質問項目に基づいて行ったので、研究目的と関係する内容はすべて入っている。中国におけるインタビュー調査は本研究においては初めてであり、貴重な第一次資料になる。文字整理作業も基本的に終了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究調査は計画にしたがって進んでおり、中国・韓国における協力者の力強い協力を得ている。また現地調査でのインタビューの文字起こしも、調査終了後にすぐ着手するようにしており、現在は日本語訳もほぼ完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度に引き続き、計画を立てて研究調査を進める。
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Research Products
(5 results)