2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23320094
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小助川 貞次 富山大学, 人文学部, 教授 (20201486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 幸夫 麗澤大学, 大学共同利用機関等の部局等, その他 (70093458)
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Project Period (FY) |
2011-11-18 – 2014-03-31
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Keywords | 漢文訓読史 / 東アジア / 漢文訓読資料 / 訓点資料 / 実証可能モデル |
Research Abstract |
1.書誌情報の電子化:敦煌加点本を中心に書誌データベースの整備を行うとともに、大英図書館、フランス国立図書館が所蔵する敦煌加点本については、IDP 及び Gallica から画像の入手を行った。さらに国内外に現存する朝鮮版漢文資料についても書誌情報の入力作業を行った。 2.加点内容の分析と各言語での比較検討:日本の訓点資料については調査済み資料を中心に解読結果の精査を行い、ベトナムの漢文資料については朱点の機能について検討を行った。 3.資料の再調査・補充調査:東洋文庫、宮内庁書陵部等で漢籍訓点資料の調査を行なうとともに、京都国立博物館において韓国研究者と仏書訓点資料の共同調査を行い、双方の理解を深めた。 4.東アジア漢文訓読史が視認・追試できる実証可能モデルの検討・作成:マイクロフィルムの電子化を試行的に行い、運用システムについても専門業者と研究打合せを行って深めた。 5.研究情報の交流:7月に富山大学において国立国語研究所との共同開催セミナー「漢文訓読再発見」を行い、国内外の漢文訓読研究者に加えてオリエント文献の専門家も招き、「訓読」について国際的な観点から研究情報の交流を行い、その成果は国立国語研究所共同研究報告書12-08「訓点資料の構造化記述成果報告書」(高田智和・小助川貞次編、2013.3、国立国語研究所)に掲載した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
典型的資料の選定作業が遅れているが、各言語による漢文訓読資料の入手と整理はほぼ予定通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画当初に設定した4つの事業「各言語による漢文訓読資料の書誌情報の電子化と加点内容の分析」、「各言語による漢文訓読の影響関係を明示できる典型的資料の選定」、「東アジア漢文訓読史が視認・追試できる実証可能モデルの検討・作成」、「国際ワークショップの開催による研究成果の検証」を進行・完成させ、理論的仮説「東アジア漢文訓読史モデル」を実証可能モデルとして再提示する。
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Research Products
(5 results)