2013 Fiscal Year Annual Research Report
言語機能の領域固有性と心のモジュール性に関する多角的研究
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23320099
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
大津 由紀雄 明海大学, 外国語学部, 教授 (80100410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯部 美和 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 講師 (00449018)
池内 正幸 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (20105381)
杉崎 鉱司 三重大学, 人文学部, 教授 (60362331)
今西 典子 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (70111739)
小町 将之 静岡大学, 学内共同利用施設等, 講師 (70467364)
稲田 俊明 長崎大学, 学内共同利用施設等, 教授 (80108258)
タンクレディ・クリストファー 慶應義塾大学, 付置研究所, 教授 (80251750)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 言語機能 / 普遍性 / 極小主義 / 言語進化学 / 言語獲得 / パラメータ |
Research Abstract |
1 言語機能の特性を解明するために、言語運用の要請が疑問文の応答などにおいてどのように影響するかを研究し、文法の最適化に関する試案を示した。また、統語・意味インターフェイスに関わる事例として、非対称的な等位接続に関する統語範疇の問題を研究して、新しい提案を行った。 2 極小主義のアプローチで提案されている「併合」という操作が言語という領域にどの程度固有であるかを検討するため、英語の知覚動詞が複文構造に現れる場合の文構造を併合操作に基づく裸句構造理論の枠組みを用いて、理論的に分析した。 3 生成文法のミニマリスト・プログラム(MP)理論に拠る進化言語学研究を行った。具体的には、基本操作・文法の組み立て等についてのMP理論の精緻化(併合と探索他)と言語の起源・進化研究の関係、パラメータのMP理論におけるステータスに関する考察、また、言語進化研究におけるE言語のステータス、進化言語学の特徴と方法論についての検討・考察等を行った。 4 言語の可能な異なり方を司る生得的制約(「パラメータ」)について、英語獲得に関する自然発話データの分析および日本語獲得を対象とした心理実験の実施を通して、特に「why疑問文」と「項削除」に関与するパラメータに焦点を当てて研究を実施した。「why疑問文」に関しては、最初期から目標言語と合致する知識を身につけていることを明らかにし、「項削除」については「一致」の有無との関連性に対する日本語獲得からの支持が得られた。また、日本語を母語とする5歳児における量化子(「全部(は)」「ほとんど」「いくつか」「一つも~ない」など)の理解について、量化子を含む平叙文と否定文を使って実験を行った。その結果、「ほとんど」「いくつか」以外の量化子は正しく理解していることが明らかになった。 5 本研究の成果が英語教育に対して持つ示唆を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)