2014 Fiscal Year Annual Research Report
コーパス言語学に基づく司法英語の活用発信型辞書の開発
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23320119
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
鳥飼 慎一郎 立教大学, 異文化コミュニケーション学部, 教授 (90180207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溜箭 将之 立教大学, 法学部, 教授 (70323623)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 司法英語 / コーパス言語学 / 法学教育 / 発信型辞書 / 語彙文法論 / legal English / 英米法 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者の鳥飼と、研究分担者の溜箭は、本年度はスイスのチューリッヒで開催されたInternational Society for the Linguistics of Englishで「A Corpus-based Legal English Dictionary for Non-native English Speaking Law Professionals」というタイトルで口頭発表を行い、海外の同様な分野で研究を進めている大学教員あるいは研究者と意見交換を行った。 論文としては、鳥飼が立教大学異文化コミュニケーション学部紀要『ことば・文化・コミュニケーション』第7号において「Synonyms in Legal Discourse: A corpus-based approach to a new legal English dictionary」というタイトルで、司法英語における類義語の研究成果を公表し、一般類義語辞典を司法英語における類義語の相違あるいは類似性を論じ、司法英語教育への応用を論じた。 研究分担者の溜箭は、立教大学法学部において本科研研究の成果を基にして出版した法律英語の教科書『Legal Minds』を用いて英米法の授業を行い、英米法入門において多大な成果を上げた。来年度は既に330人の履修者が予定されており、本科研プロジェクトの成果が着実に大学の法学部教育に生かされていることが理解できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
毎年必ず論文で研究成果を発表している。学会における口頭発表も、コーパス言語学、英語教育関連の専門学会で発表し、多くの人々からのコメントを得ている。司法英語教育においても、研究成果を基に教科書を出版し、それに基づき着実に法学部での英語教育を進めるという実績を積み上げつつある。これらは当初に想定した以上の成果である。今後はその成果を発信型の辞書編成に生かしてゆくつもりである。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は国際的なコーパス言語学学会ICAMEでこれまでの研究成果を世界に向けて発表する。次年度は特に法律用語の類義語、一般語彙の法律的語義での使用、極めて基本的な動詞の文法構造上のピボットとしての使用方法などを中心に分析を深めてゆく予定であり、その成果は、本研究の最終的な目標である発信型の辞書編成の根幹をなすであろうと考えている。
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