2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23320120
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
岡村 三郎 早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (30009724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ランゲ ヴィリー 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (40277752)
シャルロート ヨアヒム 獨協大学, 外国語学部, 准教授 (70585786)
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Keywords | コーパス言語学 / コーパス構築 / データ駆動型 / ドイツ語基本語彙 / ドイツ語教育 / 辞書論 / 造語論 |
Research Abstract |
本研究における初年度の最大の目標は、インターネットの大規模なテクスト情報を使い、厳密なコーパス言語学の方法(データ駆動型、大規模情報の処理)を用いることにより、ドイツ語の基本語彙を確定するための大規模コーパスを構築するための理論的、実践的な基礎を作り、実際にコーパス構築に取りかかることであった。 理論的には学習用ドイツ語基本語彙を算出するための3つの基準(語の出現の頻度、語の出現の安定性、語の造語能力)に関し、カリフォルニア大学サンタバーバラ校Gries教授、およびドイツ語研究所(マンハイム)のBubenhofer博士の考えも取り入れ、より信頼性の高い基準とすることができた。 他方、学習用ドイツ語基本語彙(および分野別ドイツ語語彙)を選び出すために必要となる十分大規模なコーパスの構築も行ってきている。このコーパスは、広域的なプリントメディアおよびインターネット・議論フォーラムのテクストもとにして、少なくとも10年以上の長期にわたり、幅広い専門分野を含み、十分大規模なものである。現在このコーパスを構築中であり、種々の大規模コーパスをインターネットからダウンロードし、不必要なコードを取り去り、他方著者、日付、分野・テーマに関するメタ情報を付与し、このようにして得られたコーパスを、ネットの種々の書き方に対応できるように最適化したタグ付けプログラムによって見出し語化する作業を行っている. なお2011年10月の日本独文学会ではBubenhofer博士を招いてドイツ語基本語彙策定についてシンポジウムを行い、2012年3月にはGries教授を招いてコーパス言語学ワークショップも行い重要な理論的な刺激を受けた。なおシンポジウムに関しては2012年10月に日本独文学会から論文集を刊行する予定でその準備をしている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学習用ドイツ語基本語彙を算出するための3つの基準(語の出現の頻度、語の出現の安定性、語の造語能力)に関し理論的な基準を確定することができ、それらをコーパスに適用できる状態になった。コーパスに関しては、種々のコーパスのダウンロードおよびその見出し語化がほぼ順調に進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は現在進行中の種々のコーパスのダウンロードをすませ、学習用ドイツ語基本語彙(および分野別ドイツ語語彙)を選び出すために必要となる十分大規模なコーパス構築の完成が最初の目標となる。それに合わせ、得られたコーパスの中から基本語彙に関しいかにして適切な例文を選び出すかその方法に関して研究を進め、また分野別ドイツ語語彙の分野分け基準をより明確に確定することをすすめ、2013年度末には実際に例文の選出、そして分野別ドイツ語語彙も確定したい。
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Research Products
(3 results)